• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Annual Research Report

経頭蓋磁気刺激法を用いた視聴覚情動知覚の神経機序の検討

Research Project

Project/Area Number 22K20322
Research InstitutionTokyo Woman's Christian University

Principal Investigator

河原 美彩子  東京女子大学, 人間科学研究科, 研究員 (80964444)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2023-03-31
Keywords経頭蓋磁気刺激法(TMS) / 視聴覚統合 / 情動知覚
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,経頭蓋磁気刺激法(transcranial magnetic stimulation: TMS)を用いた実験によって,視聴覚情動知覚の神経機序を検討することを目的とし,以下2つの研究を実施した。
研究1では,視聴覚的な情動知覚と音韻知覚に選択的に関与する脳領域が共通であるか否かを検討するため,マガーク効果の生起率を調べる音韻課題と,顔と声に対する情報の重みづけを調べる情動課題を,日本人大学生27名に実施した。課題の各試行では,①TMS刺激なし条件 ②先行研究で音韻知覚への関与が示唆されている左後部上側頭溝(Left posterior superior temporal sulcus: LpSTS)を刺激する条件 ③視聴覚統合に影響しない統制部位を刺激する条件 の3条件を設定し,TMSによる脳領域の活動抑制による課題パフォーマンスの差異を検討した。その結果,情動課題ではなく音韻課題でのみ,LpSTSの活動抑制によるマガーク効果生起率の変化がみられ,情動知覚と音韻知覚の視聴覚統合プロセスが独立である可能性が示唆された。
そこで研究2では,情動情報の処理が右半球優位であることをふまえ,right pSTS(RpSTS)が情動知覚の視聴覚統合に選択的に関与している可能性を検討した。研究1に参加した大学生22名を対象に,研究1の情動課題を実施し,TMS条件(①TMS刺激なし条件 ②LpSTS刺激条件 ③RpSTS刺激条件 ④統制部位刺激条件)間で結果を比較した。その結果,顔と声の表す情動が一致する表現を視聴した際の課題正答率においてTMS刺激条件による差異がみられ,LpSTSが視聴覚の表す情報が一致している刺激の処理を担っている可能性が示唆された。
今後さらに詳細な解析をすすめ,情動認知と音韻知覚の2つの視聴覚統合プロセスの独立性および共通性について考察する予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi