2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K20335
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
井戸 絢子 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00759532)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 曲線複体 / Heegaard分解 / 3次元多様体 / 橋分解 / ヘンペル距離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,曲線複体の“keen”の概念 をさらに展開することで,曲線複体の部分複体や測地線についての詳細な性質を解析し,3次元多様体のHeegaard分解や絡み目の橋分解への応用を推進することである. 小林毅氏、張娟姫氏とこれまでの共同研究により、ある特定の場合を除いて,keenな橋分解の存在を証明することができており,この結果については現在投稿の準備を進めている.これらの結果を得る過程で用いた手法や考察は,weakly keenであってstrongly keenで無いようHeegaard分解や橋分解を構成する上でも有効であることが窺えているが,そのまま適用することは難しいため,現在も研究を継続している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小林毅氏、張娟姫氏とこれまでの共同研究により,keenなHeegaard分解の構成方法はweakly keenなHeegaard分解に応用することができると思われるが,そのまま適用することは難しいことがわかっている.一方で,距離1の橋分解のある特定の場合についてkeenにならないという興味深い結果も得ているため,まずは距離1の橋分解についてのweakly keenの構成方法の研究を進め,理解を深めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
上記で述べた通り,keenなHeegaard分解,及び橋分解の構成方法を改良することで,weakly keenへの応用が期待出来る.従って,まずは距離1の橋分解についてのweakly keenの構成に取り組み,それを足がかりに,一般的の場合におけるweakly keenなHeegaard分解,及び橋分解の構成を目指す.
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響で予定していた出張等が出来なくなり残額が発生したため,次年度において,出張や研究環境の整備等に活用する.
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