2022 Fiscal Year Research-status Report
局所ヘリシティ入射法によるプラズマ立ち上げ時の自己組織化過程の解明
Project/Area Number |
22K20358
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西澤 敬之 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (00955007)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | トカマク / 自己組織化 / トモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
局所ヘリシティ入射用プラズマ銃をPLATOトカマク内に設置しプラズマの入射実験を行った。直流安定化電源および<1.2mFのコンデンサを用いたテストによりプラズマ銃の内部や側面でアーク放電が生じるケースが確認され、絶縁が不十分であることが分かった。現在プラズマ銃の改良を行なっている。一方、磁場をかけた状態でプラズマが約1msの間、直線状に噴き出すことが高速カメラの映像により確認され、この間で320Vまで充電された1.2mFのコンデンサがほぼ完全に放電した。プラズマ銃の絶縁が十分であることが確認された後は既にダミーロードでテスト済みの愛知電気製の1kAを10ms以上維持できる大型電源を用いる予定である。1kAの電流を磁力線に流せば自己組織化を起こすのに十分な磁気ヘリシティが入射できると期待される。 計測用のトモグラフィシステムの準備も進めており、令和5年夏頃にPLATO装置にインストールする予定である。こちらは九州大学および核融合研の他の研究者と共同で行なっている。まずはHαの計測を行う予定である。プラズマ銃から噴き出るプラズマの輝度は予想より高く、3kHzでサンプリングしている高速カメラのCCDの一部が飽和することが確認された。10kHzを超す高い時間分解能でトモグラフィー計測を行うことができると考えられる。 またトモグラフィ計測用に用いることを検討していたガウス過程を用いた反転アルゴリズムを応用することで干渉計のデータから電子密度プロファイル、およびその微分量を推定する手法を開発した。この手法を用いて核融合研LHD装置のデータの解析を行った。この内容をまとめた論文は現在Scientific Reports誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始後半年間でプラズマ銃から磁力線に沿ってプラズマを放出されることに成功した。計測用のトモグラフィーシステムはまだ設置準備の段階であるが、解析用アルゴリズムを他の計測器に応用することで論文を1編執筆し、投稿することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
テスト用の<1.2mFのコンデンサバンクから電流制御可能な大型電源(<1kA)に切り替えてヘリシティ入射実験を行い自己組織化により閉じた磁気面を生成する。ヘリシティ入射直後のMHDjet, その後に励起されるkink不安定性,reconnection時の揺動などのヘリシティ入射に関わる物理現象の精密計測を行う。トモグラフィシステムの開発は当初の予定より遅れているため、HIBPやプローブ計測の利用することを検討する。
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Causes of Carryover |
学内の若手研究支援プログラム等により計2,000,000円の予算を獲得したため、その予算を優先的に本研究課題の遂行に利用した。令和5年度からは本研究課題と関連の深い課題で若手研究としても基金を受け取るため令和4年から繰り越した研究費と合わせてプラズマ銃およびその電源システムの開発に取り組む。当初の予定より長い期間をかけ、ハードウェアの改良にも取り組むことで局所ヘリシティ入射によるプラズマ立ち上げを大型装置に外装することを目指す。
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