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2022 Fiscal Year Research-status Report

Identification of cometary material in primitive meteorites based on micro-area noble gas isotope imaging

Research Project

Project/Area Number 22K20376
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

小長谷 智哉  北海道大学, 理学研究院, 博士研究員 (40963757)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywords始原隕石 / CRコンドライト / 彗星塵 / 希ガス同位体 / 同位体ナノスコープ
Outline of Annual Research Achievements

ふたつのCRコンドライト隕石(MIL090657・EET92048)の研磨厚片試料を作成した.どちらの隕石も本課題の研究対象である高濃度のHeとNeを持つ彗星塵に似た物質を含有することが先行研究により明らかにされている.それぞれについて走査電子顕微鏡による組織観察を行った結果,MIL090657と比べてEET92048では隕石母天体における流体との反応(水質変質作用)の影響が強く見られた.高濃度のHeとNeを持つ物質は水質変質作用によって破壊されるため,EET92048では本物質の存在度が相対的に少ない可能性がある.また取得した反射電子像に基づいて同位体ナノスコープ(LIMAS)を用いた微小領域希ガス同位体イメージングの分析領域を決定した.
LIMAS分析の標準試料(表面に4Heと20Neを注入したカンラン石)を用いてテスト分析を行い,多重周回型質量分析計(MULTUM II)におけるイオン周回数等の分析条件を決定した.その結果,4He+については本研究の実施に必要な検出下限を達成できた.20Ne+については飛行時間スペクトルにおけるピークが20Ne+と同じ質量電荷比を持つ24Mg16O++のピークと完全には分離できなかった.MgはCRコンドライト隕石の主要元素であるため現在の分析条件では試料中の20Neの検出が難しい可能性がある.しかし4Heイメージングのみでも本研究を遂行する上での支障はない.またLIMAS分析用の隕石試料ホルダーを作成し,EET92048に対して微小領域同位体イメージングのテストを行った.その結果,隕石中の主要元素の同位体である16O・24Mg・56Fe・28Siについて任意に指定した部分の微小領域イメージを得ることができた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2022年度に予定していたCRコンドライト隕石の研磨厚片試料の作成およびSEMによる組織観察を完了した.またLIMASによる微小領域希ガス同位体イメージングを行う際の分析条件を決定し,隕石のテスト分析にも成功した.このため2022年度は計画通り順調に進展している.

Strategy for Future Research Activity

2023年度は当初の計画通りCRコンドライト隕石の微小領域He同位体イメージングに取り組み,隕石中のHeとNeに富む物質の分布を明らかにする.また,発見したHeとNeに富む物質を収束イオンビーム装置で取り出し,透過電子顕微鏡観察によってその微細組織・元素組成・鉱物組成を調べる.複数の粒子について粒径・組織・組成に基づく彗星塵との比較を行うことで,HeとNeに富む物質の起源を明らかにする.

Causes of Carryover

79円の次年度使用額が生じたが,次年度での少額消耗品の購入費用に充てる計画である.

URL: 

Published: 2023-12-25  

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