2023 Fiscal Year Annual Research Report
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22K20459
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
仲田 章太郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30964019)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 露出柱脚 / 被災後補修 / アンカーボルト / 残留変形 / 締め直し / コーン状破壊 / 増し打ち / あと施工アンカー |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、残留変形したアンカーボルトの締め直しによる被災後補修の続きとして、補修のバランスについて検討した。解析のパラメータは、地震動の種類と大きさ、補修バランスのパターンである。本解析により得られた知見として、補修パターンが良ければ、無補修時よりも補修効果が期待される。一方、左右非対称の様なバランスの悪い補修パターンは、屋内運動場の隅角部において無補修時よりも変形が増幅し、アンカーボルトの締め直しによる被災後補修がかえって被害を増幅させる恐れがあることがわかった。さらに、アンカーボルトの締め直しによる被災後補修は、桁行方向の方が梁間方向よりも有効であることがわかった。 これと並行して、コーン状破壊を対象とした露出柱脚の増打ちによる被災後補修について検討した。増打ちコンクリート部の力学挙動を把握するために、要素実験を行った。実験のパラメータは、あと施工アンカーの本数、増打ちコンクリート部の柱主筋断面、新設アンカーボルトの埋め込み長さである。本実験により得られた知見として、露出柱脚のひび割れ耐力は、コーン状破壊耐力の計算式で評価できることがわかった。さらに、露出柱脚の最大耐力と残存耐力は、破壊形式に応じた力学モデルにより評価できることがわかった。
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