2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K20532
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤本 隼斗 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10963598)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 骨格編集型反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を達成するにあたり、環状ホスフィン配位子を持つカルボジホスホラン(CDP)を合成した。環状CDPはこれまでに合成例がなかったため、合成法を検討する必要があった。申請者が開発した環状ホスフィン合成法を鍵とすることで、環状ホスフィンCDPの合成法を確立した。また、この環状ホスフィンCDPは従来のCDPとは異なる特異な反応性を示すことを明らかにした。この環状ホスフィンCDPを用いて実際に骨格編集型反応を検討したところ、少量の目的物が生成していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
環状ホスフィンCDPの合成法を確立し、その特異な反応性についても明らかにした。一方で、骨格編集型反応に関しては、まだ少量の目的物しか得られていたため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
基質や溶媒、反応温度などの反応条件を精査することで、環状ホスフィンCDPを用いた骨格編集型反応を実現する。また、31P NMRやX線結晶構造解析によって反応中間体の構造を決定する。並行して新たなCDPを設計・合成することで遅延を挽回する。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が予定よりもやや遅れており、基質検討段階へ至らなかったため、当該助成金が生じた。従って、未使用額は新規CDPおよび反応基質を合成するため実験消耗品に充てる予定である。また、本研究によって得られた成果を発表するための出張費としても一部使用する予定である。
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