2022 Fiscal Year Research-status Report
ライブセルイメージングを用いた新たな痛みモニターシステムの確立
Project/Area Number |
22K20650
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
波多野 裕 山梨大学, 大学院総合研究部, 研究員 (60966307)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | アンドロゲン / 性差 / 疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性は痛みに強いと言われてきたが、ヒトやマウスを用いた研究から、女性は男性よりも痛みに敏感であることが明らかになってきた。さらに、痛みは性差のある病態であるにも関わらず、その詳細な制御機構は未だ解明されていない。本研究では、痛み研究の新たな基盤となる脊髄組織内ライブセルイメージングによる痛みモニターシステムを構築することを目的とした。脊髄組織内のミクログリアを特異的に可視化し、イメージングを行った結果、細胞動態(細胞体の大きさ、突起の数、長さ、太さ、形態変化、細胞移動速度、移動方向、移動距離)を定量することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脊髄組織イメージングは順当に進んでおり、細胞の各パラメータ定量もできていることから、痛みモニターシステムの確立にむけて計画はおおむね予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は実験の施行回数を増やし、細胞の各パラメータ定量を行う。また、脊髄におけるミクログリア―神経の相互作用について検討する。さらに、アンドロゲン投与より、本法が行動実験に替わる有効な痛みモニターシステムであることを検証する。
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Causes of Carryover |
消耗品類の消費やマウス飼育費が予定よりも効率的に使用できたためと考える。また、繰越分については、当初の計画の通りに使用予定である。
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