2022 Fiscal Year Research-status Report
Identification of brain microstructural alterations in advanced diffusion MRI models
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22K20695
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小川 崇 順天堂大学, 医学部, 助教 (20962442)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / レボドパ誘発性ジスキネジア / 先進的拡散MRIモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
レボドパ誘発性ジスキネジア(LID)は、進行期パーキンソン病にみられる治療薬関連の運動過剰症であり、QOLやADLを大きく低下させる原因となっている。本研究は、パーキンソン病患者とラットモデルを用いて先進的拡散MRIの各パラメーターに対応する脳組織の変化を明らかにすることで、LIDメカニズムに迫るトランスレーショナルリサーチを行うことを目的としている。 本年度はヒトとラットで主にMRIの撮影を進めた。ヒト研究においては、パーキンソン病患者と健常対照をリクルートし、3テスラ-MRスキャナーを用いて頭部画像を取得した。パーキンソン病患者はLIDがある群とない群に分類し、健常群は年齢・性別をマッチさせた。3群間で脳微細構造変化の差異を検出するため、先進的拡散MRI技術を用いた解析を進めている。 ラット研究では6群を作成した。定位脳手術で黒質線条体経路に生理食塩水もしくは6-OHDAを投与し、正常対照モデルと片側パーキンソン病モデルを作成した。それぞれの群で生理食塩水もしくはレボドパ・ベンセラジドを腹腔内投与し、正常群、レボドパ投与正常群、片側パーキンソン病群、LID群を作成した。さらに、LIDを抑制する薬剤を投与してLID抑制群も作成した。脳は還流固定後に摘出され、動物用MRIを用いて撮影した後に先進的拡散MRI技術で解析を行っている。摘出脳は、MRIで変化を検出した領域における組織学的変化を確認するために切片化され、免疫染色による構造変化を検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パーキンソン病患者とモデルラットの両面からMRIの変化を検証する目的において、患者のリクルートとラットモデルの作成は比較的予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトではパーキンソン病患者のリクルートを継続し、順次MRIを撮影してデータの精度を高める予定である。ラットでもモデルの作成を継続し、MRIの撮影と脳切片の作成、免疫染色を進めて行く。
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Causes of Carryover |
国際学会への参加を予定していたが、COVID-19蔓延に伴う措置として最終的にオンライン開催となったため、旅費として申請した部分に余剰金が生じた。次年度もヒトとラットの研究を進めるとともに、研究成果を国際学会で発表していく。
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Research Products
(4 results)