2022 Fiscal Year Research-status Report
リッキドバイオプシーを用いた濾胞性リンパ腫病勢進展の病態解明
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22K20799
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
堀 善和 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80963727)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 濾胞性リンパ腫 / cell free DNA |
Outline of Annual Research Achievements |
和歌山県立医科大学に受診され、同意を得られたた初発/再発/難治の濾胞性リンパ腫の患者から採血を行った。予定人数(32人)の検体の採取を完了した。cfDNAを抽出キットを用いて、抽出した。悪性リンパ腫のcfDNAの抽出は固形腫瘍と比較して報告が少なかったが、当院での検討でも抽出は十分量が可能であった。抽出されたDNAの量、質を検討した結果、次世代シークエンサーでの検討が可能と判断した。次世代シークエンサーの検討にあたり、検索遺伝子をカスタムパネルで設計した。設計完了したカスタムパネルの発注も完了している。その他、次世代シークエンサーに必要な試薬も発注している。実験準備が完了したところで、2023年度前半に次世代シークエンサーでの実験を予定している。また、同時に入手可能な組織検体からのDNA抽出もFFPE検体から抽出を行い完了した。組織DNAの質、量も次世代シークエンサーで検討可能な質、量であることを確認した。こちらも、cfDNAの検体と同様のカスタムパネルを用いて次世代シークエンサーでの検討を行う予定としている。遺伝子情報が得られた後に、cfDNAと組織検体の遺伝子情報の比較を行う予定である。また、濾胞性リンパ腫の患者の情報もデータベース化が完了しており、臨床情報も合わせて最終的な解析を行う方針としている。報告時点で、cfDNAの量と濾胞性リンパ腫の臨床情報につき興味深い関連性が判明しており、この結果は第85回日本血液学会学術集会に報告予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析予定数の患者検体の収集は完了している。cfDNAの抽出も成功しており、次世代シークエンサーでの検討が可能なDNAの質、量であることも確認できている。次世代シークエンサーの必要試薬も発注が完了しており、試薬が揃い次第次世代シークエンサーでの実験が開始できる状態にある。wet sideの実験は予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
次世代シークエンサーでの実験結果を得られ次第、データ解析を開始する。その後、遅滞なく論文化を予定している。
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Causes of Carryover |
2022年度は患者検体の収集期間であったため、経費の使用が少なかった。一方で、2023年度に入り、次世代シーケンサーの実験試薬に対して経費を支出している。
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