2022 Fiscal Year Research-status Report
メラノーマに対する4-1BBL遺伝子改変iPS細胞を用いた細胞医薬開発
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22K20828
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
栗山 春香 熊本大学, 病院, 診療助手 (70879882)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 4-1BB / iPS / melanoma / immune therapy |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに4-1BBLを強制発現させたiPS-ML(iPS-ML-41BBL)を作成し、マウスメラノーマに対する治療効果を証明することに成功している。また、iPS-ML-4-1BBLは強い抗原提示能力と、T細胞を活性化することで抗腫瘍効果が得られることを確認した。iPS-ML-41BBLはより抗原特異的ながん免疫療法であり、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が減少する免疫チェックポイント阻害薬の無効例に対して、併用による治療効果の増幅が強く期待できると考えられる。具体的な実験計画としては、MO4細胞を腹膜播種したマウスを非治療群、iPS-ML投与群、iPS-ML-41BBL投与群、抗PD-1抗体+ iPS-ML投与群、抗PD-1抗体+ iPS-ML-41BBL投与群の5群に分け、併用による治療の上乗せ効果を検証する。iPS-MLに4-1BBLを導入したiPS-ML-41BBL、in vivo イメージングで腫瘍の進展を観察できるルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだB16-BL6やMO4などのマウスメラノーマ細胞株、vivo用の抗PD-L1抗体にてマウスメラノーマ に対する抗PD-L1抗体の投与の条件設定もできている。iPS-ML-41BBLとPDL-1抗体との併用治療を現在開始しているが、併用治療下での薬剤濃度、投与量などの条件検討を行なっているところである。治療効果を得られた場合は、さらに治療後の脾臓や腫瘍を採取し、リンパ球の免疫染色およびFCMでの解析を行い、制御性T細胞、メモリーT細胞、エフェクターT細胞の分布を確認することで、生体内での免疫応答の機能解析を行う予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年はCovid-19下での実験で、実験期間中に自宅待機を余儀されない状況や、試薬が届かない状況などもあり、当初の予定より実験が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年はCovid-19も5類に変わるため、Covid19の影響による試薬の流通の遅れなども解決すると予想している。また、研究に確保できる時間も増えると予想されるため、課題が推進できると考える。
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