2023 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌関連線維芽細胞の癌促進的な亜集団を誘導する新規転写因子の探索
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22K20837
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| Research Institution | Juntendo University |
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Principal Investigator |
目澤 義弘 順天堂大学, 医学部, 助教 (50966538)
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2022-08-31 – 2024-03-31
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| Keywords | 癌微小環境 / 癌関連線維芽細胞 / 転写因子 / エピゲノム解析 / 乳癌 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
癌微小環境に存在する癌関連線維芽細胞(carcinoma-associated fibroblasts: CAFs)は、腫瘍の線維化や炎症を促進して癌の悪性化や抗腫瘍免疫を調節する。近年、CAFsは不均一な細胞集団であることが明らかになり、癌促進的あるいは癌抑制的なCAF亜集団の性質や、それらが誘導されるメカニズムに関する深い理解が重要である。代表的なCAFsの亜集団として筋線維芽細胞性CAFs、炎症促進性CAFsなどが知られている。しかしながら、正常線維芽細胞がこれらのCAFsに分化転換する分子メカニズムの詳細は不明である。筆者らはDNAマイクロアレイとクロマチンアクセス性解析から、乳癌CAFsと対照の乳腺線維芽細胞との間で発現が変化している複数の転写因子を初年度同定してきた。本年度その中からCAF癌促進的な亜集団の出現に寄与する転写因子を探索した。
CAF細胞株を用いて選抜された転写因子群がヒト乳癌内で実際に活性化しているか否かを明らかにするために、公共データベースからヒト乳癌組織のsingle cell-RNA-seqデータを複数取得してメタ解析を行った。その結果、様々な転写因子のCAF亜集団における発現上昇や活性化状態を解析することに成功し、細胞株との共通性などに関する知見を得た。そして実際にヒト乳腺線維芽細胞株に転写因子を過剰発現させることでCAF亜集団の形成における複数の転写因子の寄与を解析した。またCAF亜集団特異的に発現するマーカー遺伝子群を選抜しそれらの発現状態と乳癌の予後の関連を解析した。以上の解析結果より乳癌悪性化を促進するCAF亜集団を規定する転写因子に関して新規の知見を得ることができ、それらを学術雑誌や学会にて発表予定である。
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[Presentation] がん関連線維芽細胞CAFsで見出した転写因子LEF1の異常発現が引き起こすがん悪性化促進メカニズムの研究2023
Author(s)
岡崎寛弥,施陽,咲本瑞来,小山侑,王子旭,石塚朱音,目澤義弘,梶野一徳,片倉朗,安川武宏,折茂彰
Organizer
第82回日本学会学術集会
