2022 Fiscal Year Research-status Report
Production of radionuclides for targeted radionuclide therapy using an electron linear accelerator and evaluation of the efficacy of their radiopharmaceuticals
Project/Area Number |
22K20880
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
張 宰雄 東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (50964764)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 標的アイソトープ治療 / アクチニウム225 / 銅67 / スカンジウム47 / 電子リニアック |
Outline of Annual Research Achievements |
標的アイソトープ治療(targeted radionuclide therapy、以下TRTという)は、癌細胞を分子レベルで選択的に治療する手法であり、去勢抵抗性前立腺癌等の特定の抵抗性癌の治療法として期待が一段と高まりつつある。しかしながら、TRTに必要なアクチニウム225等の放射性核種の入手が難航しているため、TRT核種製造法の開発が喫緊の課題になっている。本研究では、電子リニアックを用いたTRT核種製造法(電子リニアック法)を検討し、そのTRT薬剤の薬効を評価することで電子リニアック法の実用性について総合的に評価する。 2022年度には、電子リニアック法に最適な電子リニアックの概念設計を行った。具体的には、アクチニウム225、銅67、スカンジウム47といった複数のTRT核種の製造に有用な電子リニアックの仕様を考案し、具体的な設計方法について検討した。 また、電子リニアック法によるアクチニウム225製造に必要なラジウム226を調達するために、環境試料からラジウム226を抽出する実験を実施した。着眼した環境試料の中に十分なラジウム226が含まれていることを確認し、最適な抽出方法を検討している。 なお、今後の電子リニアック法由来アクチニウム225の薬効評価に必要な非臨床試験モデルを確立するために、トリウム232の核破砕反応とトリウム229のアルファ壊変それぞれから由来した2種類のアクチニウム225を入手し、担癌マウスを用いた動物実験を実施した。その実験結果は、2023年度中に英文ジャーナルに投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラジウム226の入手に難航しているため、電子リニアック法によるアクチニウム225の製造に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施したTRT用電子リニアックの概念設計の結果に基づき、ビームダイナミックス解析による基礎設計を実施する。その後、パラメータ解析によるアクチニウム225、銅67、スカンジウム47の製造収率及び放射性核種純度の向上を図る。 続いて、コールド試験・ホット試験によるTRT核種の分離精製技術の最適化を行う。具体的には、市販のDGAレジンカラムとSrレジンカラム等を組み合わせたカラムクロマトグラフィーを用い、アクチニウム225等のTRT核種の分離精製を行う。その後、結合アッセイと小動物実験を通じて、分離精製したTRT核種の実用性を評価する。
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Causes of Carryover |
商用ラジウム226の入手困難に伴いアクチニウム225分離精製用カラムの購入を保留したため、2022年度の予算額に残額が生じた。2023年度にも商用ラジウム226の購入が難しい場合、発生した残額をラジウム選択性カラムの購入に充て、環境試料から抽出したラジウム226の分離精製に利用する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Summary and outcomes of IAEA CRP on "New Ways of Producing Mo-99/Tc-99m and Tc-99m Generators"2022
Author(s)
A. Korde, M. de Jong, X. Gao, S. Chattopadhyay, M. Marlina, H. Khalafi, J. Jang, M. Asif, P. A. Mendoza Hidalgo, P. Kozminski, I. Cieszykowska, D. Niculae, J. R. Zeevaart, M. Dykyi, S. Chemerisov, A. Jalilian, V. Starovoitova, J. A. Osso Jr., C. Horak, and M. Denecke
Organizer
2022 Mo-99 Topical Meeting
Int'l Joint Research
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