2022 Fiscal Year Research-status Report
先天性免疫異常症未診断例の全エクソーム解析による新規原因遺伝子同定と発症機構解明
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22K20905
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
高田 紗奈美 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 疾患ゲノム研究部 研究員 (60733904)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 先天性免疫異常症 / 全エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性免疫異常症は、遺伝子の異常により生まれながらに免疫機構が異常を起こす稀少難病疾患の総称で、原因遺伝子同定による早期の診断・治療が必要である。しかしながら、既知の遺伝子に異常がない、未診断の先天性免疫異常症はいまだ数多く存在し、このような症例では適切な治療介入の遅れが致死的となることがあるため、原因遺伝子の解明が強く望まれる。 先天性免疫異常症の新規原因遺伝子同定を目的として、これまでに新規症例8例の全エクソームシークエンスとその解析を行った。解析は、所属研究部で樹立された独自の全エクソーム解析プラットフォームを用いた。この解析により、先天性免疫異常症の新規責任候補遺伝子Xのバリアントを同定した。Xの免疫機構に関わる機能はいまだ解析がされておらず、Xの遺伝子変異により免疫不全症が引き起こされるメカニズムの解析を開始した。遺伝子Xの野生型および患者変異型の強制発現ベクターを作成し、細胞株に強制的に発現させることで、Xの機能を解析する系を樹立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに全エクソームシークエンス解析を過去に行っている症例の再解析については、データ収集にやや遅延が生じているが、新規症例の解析により新規原因候補遺伝子バリアントが同定でき、その機能解析が順調に進んでいることから、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
新規症例、および過去の症例の全エクソームデータ再解析を引き続きすすめていく。すでに同定された候補遺伝子Xについては、引き続き機能解析をすすめ、遺伝子Xを原因とする新たな疾患概念の確立とその診断法・治療法の開発につなげていく。
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Causes of Carryover |
2022年度は症例収集とデータ解析を中心に行い、予定されたよりも少ない使用額で研究が進行された。2023年度は、前年度の解析で同定された新規疾患原因候補遺伝子の機能解析を中心に行い、その研究成果の学会発表・論文報告を行う予定であり、次年度使用額を合わせた使用を予定している。
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