2022 Fiscal Year Research-status Report
マルチオミックス解析を駆使した家族性大動脈瘤・解離の素因解明
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22K20922
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石間 環 自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (00597130)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 大動脈解離 / マルチオミックス |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の研究グループで開発された遺伝子改変マウス(ミオシンロッド部の1リジン残基欠損K1256del)を用いて、マルチオミックス解析を実施した。 具体的には、遺伝子改変マウス(K1256del)から大動脈を採取し、大動脈組織からRNAを抽出し、RNAシーケンスを行った。データでFSEA(Fold-Change-Specific Enrichment Analysis)を行った。解析の実施にはFoldGO websiteを利用した。 メタボローム解析では液体窒素で瞬時凍結したマウス大動脈から測定資料を作製し、陽イオン性代謝物質(カチオンモード)と陰イオン性代謝物質(アニオンモード)それぞれの条件で測定した。 液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)で検出されたピークは自動積分ソフトウェア(MasterHands ver.2.17.21.11)を用いてピークを自動抽出し、得られた値をもとに代謝物質ライブラリ及びKnown-Unknownライブラリに登録された全物質との照合、検索を行った。その結果得られる候補化合物について群間比較と定量を行った。次いで多変量解析ソフトウェア(SIMCA-P)で主成分分析(PCA)、階層的クラスタリング解析(HCA)を実施した。さらに詳細なメカニズムを調べるため機能解析(GO: Gene Ontology解析やパスウェイ解析等)を行い、野生型(Wild)と変異型(HeteroとHomo)の差異だけではなく、HeteroとHomoに共通する差異因子を見出し、家族性大動脈瘤・解離の素因を解明した。 結果、いくつかの変動するパスウェイを見出した。 またメタボローム解析ではADP-ribose特定の酵素産生経路の抑制を見出した。さらに、細胞内でCa2+特定のイオン濃度が低下している所見を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに進展しているため
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き変動するパスウェイ、メタボローム解析での特定の経路、種々の所見等解析を続ける。
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Causes of Carryover |
当該年度はすでに準備が整っていた物品等を用いて実施した。学会発表の段階ではなかったために旅費は使用しなかった。 引き続きオミックス解析を行うためにまとまった金額が必要なため次年度使用予定である。
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