• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

表皮角化細胞様に誘導した脂肪由来幹細胞を用いた栄養障害型表皮水疱症の新規治療開発

Research Project

Project/Area Number 22K20923
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

松田 晃徳  順天堂大学, 医学部, 助手 (30964069)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2025-03-31
Keywords劣勢栄養障害型表皮水疱症 / 7型コラーゲン / 角化細胞 / 脂肪由来幹細胞
Outline of Annual Research Achievements

1.これまでに脂肪組織由来幹細胞を表皮角化細胞様細胞へと分化させたことを報告しており、脂肪組織由来幹細胞と比較して表皮角化細胞様細胞ではサイトケラチン-5とサイトケラチン-10の発現が増加しているということを根拠としていた。今回我々は、表皮角化細胞様細胞をゲル上で培養し観察した検体で、デスモソーム発現による細胞接着を電子顕微鏡で確認した。この結果は、表皮角化細胞様細胞へ分化している強い根拠となった。
2.表皮角化細胞様細胞を劣勢栄養障害型表皮水疱症への細胞治療開発を目的としている。細胞治療後のマウス皮膚を採取し、組織学的に水疱形成の割合を比較することで、水疱形成抑制の程度を評価した。組織学的解析では、表皮角化細胞様細胞投与群は、未分化脂肪組織由来幹細胞で治療した群と比較して、移植皮膚の表皮下水疱形成を優位に抑制することが判明した。この結果により、表皮角化細胞様細胞がDEB患者の水疱形成を抑制する可能性を示した。
3.臨床試験に向けての原材料の検討として、いままで使用していた試薬が全て基礎研究の試薬であったため、全てGMPグレードに変える必要がある。安全が担保された試薬選定し、基礎研究試薬から試薬グレードが変るため表皮角化細胞様細胞細胞へ分化誘導できるかも、その都度検討しながら試薬を選定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでにも脂肪組織由来幹細胞から分化誘導させた表皮角化細胞様細胞が、Col7-nulマウスに投与することで基底膜にCol7が新生することを示したが、今回細胞治療後の水疱形成の有無を組織学的に評価し表皮角化細胞様細胞投与が優位に水疱形成を抑制することを示せたことで、劣勢栄養障害型表皮水疱症の治療として有用である可能性を示した。

Strategy for Future Research Activity

重症で難治な先天性疾患である栄養障害型表皮水疱症患者に生じる難治性皮膚潰瘍の治療および瘢痕拘縮の予防による生活の質と予後の改善を目標として、表皮角化細胞様細胞に分化誘導した同種脂肪組織由来幹細胞による栄養障害型表皮水疱症モデルマウスを用いた研究にて治療効果の可能性を示せた。今後、臨床研究を開始するために必要な製造、品質、非臨床安全性、効能に関する研究を実施する。具体的には非臨床試験に用いるための品質および安全性が担保された製品を製造するための製造工程や品質管理項目の決定、特性解析研究を実施していく。

Causes of Carryover

臨床研究に向けてのGMPグレードの試薬に変更する必要があり、その都度これまでと同様に表皮角化細胞へ分化誘導できるかを検討する必要があり、予想以上に時間を要した。次年度以降も引き続き試薬の選定、検討実験を継続していく。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi