2023 Fiscal Year Annual Research Report
気道平滑筋の制御異常と気道過敏性を標的とした難治性喘息の新規治療開発
Project/Area Number |
22K20924
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三木 春香 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30789524)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / TNFSF14(LIGHT) / LTβR / 気道過敏性 / 気道リモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
気道過敏性(AHR)は難治性重症喘息の重要な治療標的であるが、その主要因となる気道平滑筋細胞(ASM)の制御機構は未だ不明な点が多く、AHR に対する特異的治療は未だ確立されていない。TNFSF14(LIGHT)は喘息肺の活性化T 細胞などから産生される炎症性サイトカインで、喘息患者喀痰中のLIGHT 発現量増加と喘息重症度の相関が報告されている。ヒトASM にLIGHT の受容体LTβR が高発現することから、我々はLIGHT の直接的なASM 活性制御がAHR に寄与する可能性を考え、LIGHT によるASM 制御機構の解明と、重症喘息におけるAHR、気道リモデリングへの関与の解明を目的とした。 平滑筋特異的LTβR 欠損マウスを用いて、LIGHT による気道平滑筋増生、気道抵抗への関与と、ハウスダスト誘導喘息における意義を検討した。また、ヒト由来ASM を用いてLIGHT によるASM の活性化・収縮誘導シグナルを検討した。 LIGHT の気道投与により、気道周囲の平滑筋増生と気道抵抗が亢進した。LIGHT はASM の肥大、過形成、収縮力を促進した。LIGHT はLTβR を介してnon-canonical NF-κB シグナルを伝達し、細胞内 のF-actin 重合とミオシン軽鎖リン酸化の誘導を介して、持続する収縮力や過敏性に寄与すると考えられた。平滑筋特異的LTβR 欠損マウスではハウスダスト誘導喘息におけるAHR と気道リモデリングが改善した。 以上より、LIGHT はLTβR を介してASM の肥大と収縮力を制御することで重症喘息におけるAHR と気道リモデリングを促進する可能性が示唆され、難治性喘息の新規治療ターゲットとなる可能性が期待された。
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[Journal Article] Lymphotoxin beta receptor signaling directly controls airway smooth muscle deregulation and asthmatic lung dysfunction2023
Author(s)
Miki H, Kiosses WB, Manresa MC, Gupta RK, Sethi GS, Herro R, Da Silva Antunes R, Dutta P, Miller M, Fung K, Chawla A, Dobaczewska K, Ay F, Broide DH, Tumanov AV, Croft M.
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Journal Title
Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume: 151
Pages: 976~990.e5
DOI
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[Presentation] Airway smooth muscle cells activate fibroblast and promote peribronchial fibrosis via TNFSF14 (LIGHT) - LTβR signaling2023
Author(s)
Haruka Miki, Ayako Ohyama, Ayako Kitada, Fumika Honda, Mizuki Yagishita, Shinya Hagiwara, Hiromitsu Asashima, Yuya Kondo, Hiroto Tsuboi, Michael Croft, Isao Matsumoto
Organizer
第67回日本リウマチ学会学術集会