2023 Fiscal Year Annual Research Report
The synergistic antitumor effect of combination therapy with a MEK inhibitor and YAP inhibitor on pERK-positive neuroblastoma
Project/Area Number |
22K20948
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
竹本 正和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (40964789)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
Keywords | 神経芽腫 / MEK阻害薬 / YAP阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
進行神経芽腫は現在の集学的治療をもってしても予後不良であり,新規治療薬の開発が望まれている. 我々は先行研究において,MEK阻害剤トラメチニブの神経芽腫に対するin vitroおよびin vivoでの治療効果を報告した. 皮下腫瘍モデルマウスを用いた実験では,トラメチニブの長期投与での腫瘍の再増大が確認され,薬剤耐性獲得が考えられた.その後,臨床応用を見据えてヒトにおける腫瘍摘出後残存病変を模した微少残存病変マウスモデルを作成し,トラメチニブを原発腫瘍存在下ではなく腫瘍摘出後の微少残存病変に対して投与することで生存期間を更に延長できることを確認した. しかし,いずれのモデルマウスでも長期投与にともなってトラメチニブ耐性となって腫瘍が再増大することも明らかとなった. トラメチニブに対する耐性獲得メカニズムについては,細胞増殖とアポトーシスの調節をするHippo経路におけるYAPの脱リン酸化・核内移行が関与していると報告されている. Hippo経路におけるYAPの阻害薬 CA3の併用療法について検討した.in vitroではCA3が細胞増殖を抑制し,アポトーシス細胞の割合を増加させた.CA3はトラメチニブに対する耐性を抑制するだけでなく,アポトーシスを誘導することによってさらなる抗腫瘍効果を発揮する可能性が示唆された.本研究では神経芽腫微小残存病変を再現した微小残存病変モデルマウスを用いて,in vivoでの抗腫瘍効果を検証することを目的としている. 微小残存病変モデルマウスにおけるCA3の至適投与量の検討を行い,CA3の投与量に比例してより腫瘍の増殖抑制が得られ,片腎状態でも一般的なCA3の投与量で合併症なく使用できることがわかった.
|
Research Products
(7 results)