2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K20978
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
横山 裕介 岡山大学, 大学病院, 助教 (50596038)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 軟骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞株3種(414C2, HPS1042, 771-3G, CiRA HLAホモドナー株)を、Primitive streak誘導培地にて1日処理後、側板中胚葉誘導培地にて1日処理する。この後、CHIR(GSK3b inhibitor)、A83-01(ALK5 inhibitor)、FGF2にて処理することで、肢芽間葉系細胞(ヒト軟骨前駆細胞)へ誘導した。5-6継代培養し、細胞をストックした。この軟骨前駆細胞から作られた軟骨組織体は自由な形に形成可能である。軟骨組織体を人工骨(βTCP)に生着させ、一面が軟骨組織、他面が骨組織で構成されたハイブリッドマテリアルを作製した。従来の研究技術としてヒト多能性幹細胞から硝子軟骨組織を作り出す技術が報告されているが、中間段階の軟骨前駆細胞が規定されておらず、組織形状の均一化された軟骨再生材料の大量生産には不向きである。本研究で用いる細胞源は、中間段階のヒト軟骨前駆細胞の段階で、品質管理が可能で大量生産性/安定性に優れている。したがって、大きな骨軟骨欠損に対するハイブリッドマテリアルの素材として期待でき、新規関節再建の治療に結びつけば、再生医療の進歩に貢献できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
動物実験において、ハイブリッドマテリアルの固着法の再検討が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫不全SCIDラット(F344-Il2rgem1Iexas)あるいはラビット(タクロリムス投与)の近位脛骨の内側部を切除し大欠損を作製し、ハイブリッドマテリアルを移植する。移植3-6か月後に移植組織体の性状・ホスト側組織との適合性を確認する。移植したヒト軟骨前駆細胞/軟骨組織体を組織学的観察(硝子軟骨マーカーであるSafranin O染色や、Type II collagen/Type X collagen/PRG4などの軟骨組織マーカーの免疫染色)を実施する。また、ヒト核抗原抗体を使用した染色を実施することで、移植体(ヒト由来)とホスト側軟骨組織との適合性/連続性について確認する。
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Causes of Carryover |
動物モデルを使用した実験で、予定変更が生じたため。ラット、試薬、抗体の購入費、学会発表費用に使用予定。
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