2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel periodontal tissue regeneration therapies and elucidation of regenerative mechanisms for clinical application of clumps of mesenchymal stem cells / extracellular matrix complexes
Project/Area Number |
22K20994
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
曽根 久勝 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (00964173)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2023-03-31
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / 歯周組織再生 / 歯周病 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の研究室では間葉系幹細胞(MSCs)と細胞自身が産生する細胞外基質(ECM)からなる立体的間葉系幹細胞集塊Clumps of MSCs/ECM complexes(C-MSCs)を樹立した。これまでにラットの頭蓋冠欠損やビーグル犬の根分岐III級欠損に対して、C-MSCsを同種移植あるいは自家移植することで有効な骨・歯周組織再生を促すことを明らかにした。一方で、現在再生治療の適応とならない、より重篤な大規模歯周組織欠損モデルに対するC-MSCsの歯周組織再生効果については十分に検討されておらず、また将来的な臨床応用を考慮すると、ヒト由来C-MSCsの歯周組織再生効果についても十分に検討されていない。 本研究では、ヌードラットの下顎第1大臼歯の遠心根が露出するように1×4×4 (mm)の骨を削除し、根面のスケーリング・ルートプレーニングを行った重篤な大規模歯周組織欠損モデルにヒト骨髄由来のC-MSCsを異種移植実験行い、移植後28、56日後に歯周組織再生効果、C-MSCsの挙動とヒト骨髄由来C-MSCsの機能について解析した。その結果移植なし群と比較したところ、CBCTでは一部根面を覆うように経時的に歯槽骨の再生を認め、HE染色像ではセメント質と歯根膜の再生が見られた。また、免疫染色を用いることでこれらの再生された一部組織には移植したC-MSC由来の細胞であることが明らかとなった。この結果からC-MSCsが自ら分化することで大規模歯周組織欠損モデルに対して有効な歯周組織再生が得られたと同時にヒト骨髄由来C-MSCsは歯周組織再生において機能的に働くことが示唆された。
|