2022 Fiscal Year Research-status Report
神経堤幹細胞の多分化能を利用した新しい唇顎口蓋裂への治療方法の基盤構築
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22K21023
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
瀧澤 秀臣 昭和大学, 歯学部, 助教 (70963023)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 神経堤由来細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.神経堤由来細胞の多分化能解析(in vitro) 成体にて容易に採取が行える神経堤由来細胞のソースとして毛包と口蓋粘膜の2箇所が検討される。そのため、P0-EGFPマウスより採取したEGFP陽性の毛包由来神経堤細胞、口蓋粘膜由来神経堤由来細胞を幹細胞増殖培地で増殖させた。それぞれの細胞の幹細胞としての性質をフローサイトメトリーで解析を行ったところ、両者とも幹細胞であることが認められた。幹細胞培地で培養増殖させた毛包由来の神経堤由来細胞をケラチノサイトおよび骨芽細胞へと分化誘導させた。骨芽細胞への分化誘導は計画した培養日数までの培養が行えず解析できていない。ケラチノサイト分化誘導培地での培養7日目、14日目にそれぞれの細胞の性質の確認を蛍光免疫染色およびqPCRにて解析した。蛍光免疫染色ではKeratin 13、Keratin 14陽性の細胞が培養7日目および14日目にて認められた。qPCRでは培養14日目にてKeratin13およびKeratin14遺伝子発現の傾向が認められたが、信頼性のおける十分な結果は得られていない。ケラチノサイトへの分化誘導に関し、再度検証実験を行い十分な確認を行う。 2.移植用粘膜細胞シートおよび骨補填剤の作製 神経堤由来細胞のソースおよびケラチノサイト、骨芽細胞への分化誘導の検証が不十分なため、移植用組織の作製へ着手できていない。今後、毛包由来神経堤由来細胞にてケラチノサイトへの分化が検証され次第、移植用組織の作製に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養実験にて解析している結果が予想よりスムーズに出ていないため、1つ1つの工程での検証等に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後臨床応用することを考え、細胞の採取のしやすさから毛包由来の神経堤由来細胞を選択しているが、口蓋粘膜由来の神経堤由来細胞にて、粘膜および骨への移植用組織の作製に着手する。
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Causes of Carryover |
当該年度にて助成金支給前に所属研究室の予算や自費にて研究、学会発表等を行っていたため、当該年度の使用予算との差額が生じた。また、当該年度に実施計画していた研究を全て遂行できていないため、次年度への繰越となった。 当該年度に予定していた粘膜および骨の移植用組織の作製を次年度に行うため、翌年度分の助成金と併せて使用する。
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Research Products
(1 results)