2022 Fiscal Year Research-status Report
毛包内神経堤由来幹細胞による広範囲顎骨再建法の創成
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22K21024
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
浦野 絵里 昭和大学, 歯学部, 助教 (20756225)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 神経堤由来細胞 / 骨芽細胞 / 石灰化物 / 骨修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経堤由来細胞が緑色蛍光タンパク質(GFP)で標識される遺伝子改変マウス(P0- Cre/GFP ダブルトランスジェニックマウス)を用いて毛包内の神経堤由来細胞を解析した。毛包内の神経堤由来細胞を幹細胞用培地を用いた高純度培養方法にて増殖させた。EGFを含有する幹細胞用培地を用いてコラーゲンゲル上で培養したところ、培養14日目にはGFP陽性細胞が95%以上を占め、高純度にGFP陽性細胞(神経堤由来細胞)を培養することに成功した。増殖したGFP陽性細胞をBMP-2含有培地にて培養し、骨芽細胞に分化誘導を行ったBMP-2含有培地にて培養したGFP陽性細胞は骨芽細胞分化マーカーの発現を認め、骨芽細胞に分化したことが示唆された。さらに、石灰化誘導培地にて培養を行ったところ、培養14日目にアリザリンレッド染色、Von Kossa染色に陽性な石灰化物の形成を認め、マウス毛包内の神経堤由来幹細胞から分化誘導した骨芽細胞様細胞による石灰化物の形成を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究業務以外の業務に追われ、腰を据えて研究に取り掛かることが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度は、形成された石灰化物を足場として毛包内に存在する神経堤由来細胞をマウス歯槽骨欠損部に移植し、広範囲顎骨欠損部への修復能を解明することを計画している。今後、マウス歯槽骨欠損部に石灰化物を足場とした移植実験を行い、骨修復能についてμCT解析、免疫染色により骨欠損修復部における神経堤由来細胞の動向を解析する。研究が順調に進展するように研究者自身で補えない部分は研究チームと協力していき進めていきたい。
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Causes of Carryover |
研究業務以外の業務に追われ、腰を据えて研究に取り掛かることが困難であった。 R4年度に行う予定であったマウス毛包内の神経堤由来細胞の石灰化物を用いた3次元的骨組織の製作をR5年度に進めていくため、次年度使用金をこれらの計画に使用する予定である。R5年度は、形成された石灰化物を足場としたマウス毛包内の神経堤由来細胞(3次元的骨組織)をマウス歯槽骨欠損部に移植し、広範囲顎骨欠損部への修復能を解明することを計画している。今後、マウス歯槽骨欠損部に石灰化物を足場とした移植実験を行い、骨修復能についてμCT解析、免疫染色により骨欠損修復部における神経堤由来細胞の動向を解析する。研究が順調に進展するように研究者自身で補えない部分は研究チームと協力していき進めていきたい。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] 神経堤由来細胞は創傷治癒過程においてケラチノサイトへの分化能を有する2022
Author(s)
瀧澤秀臣, 唐川亜希子, 須澤徹夫, 茶谷昌宏, 池田めぐみ, 坂井信裕, 畔津佑季, 髙橋正皓, 浦野絵里, 上條竜太郎, 槇 宏太郎, 高見正道
Organizer
第7回日本骨免疫学会