2023 Fiscal Year Annual Research Report
miR-125bが担う骨代謝機能の解析と矯正歯科治療への応用の可能性
Project/Area Number |
22K21040
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小笠原 伯宏 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (20964125)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | マイクロRNA / miR-125b / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度で骨芽細胞特異的miR-125b-1欠損マウス(miR-125b-1fl/fl;Col1a1-Cre/mice)の作製を進めていたが、妊娠兆候が見られなかったため、凍結受精卵から新たなCol1a1-Creマウスを取得し、再度交配を開始した。その結果無事妊娠出産し、目的のマウスを確保することに成功した。目的としていたmiR-125b-1fl/fl;Col1a1-Creマウスは、外見上野生型マウスと比較して異常な所見は見られず、正常な発育過程をたどった。成体マウスと考えられる12週齢時に屠殺し大腿骨および脛骨のサンプルを回収した。回収した脛骨をマイクロCTで撮影し解析したところ、BMD値や骨量等の各種パラメータに統計上有意な差は認められなかった。現在、片側の脛骨を脱灰し脱灰切片を、対側の脛骨で非脱灰樹脂切片を作製中である。合わせて、大腿骨よりRNAを回収し、リアルタイムPCRにてmiR-125b発現量を確認すべく、実験を継続している。マイクロCTでの解析より、生体内では骨の表現型に異常がみられておらず、細胞レベルで表現型が現れている可能性は高くはないと考えている。そのため、当初の予定を変更し、マウス骨髄細胞培養ではなく病態モデルとして、卵巣を摘出した骨粗鬆症モデルマウスの作製を行い、骨の表現型を分析すること細胞培養より先に行うことを検討している。病態モデルマウスにおいて表現型に差を認めた際には病態モデルマウスより骨髄細胞を回収し、当初予定していた細胞培養実験を行う予定である。
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