2023 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シーケンシングによるHmga2の骨形成制御機構の解明
Project/Area Number |
22K21049
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
根岸 翼 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (70963031)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | Hmga2 / RNA-seq / ChIP-seq / MC3T3-E1 / 骨芽細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
構造的転写因子High mobility group A2(Hmga2)遺伝子は幹細胞や腫瘍細胞に発現する遺伝子として知られているが、Hmga2ノックアウト(KO)マウスでは骨と体脂肪の形成が著しく減少し、体躯が矮小化したピグミー表現型を示す。ヒトHmga2遺伝子の異常でも同様の症状を呈すことから、Hmga2の骨形成への関与が予想されるが、その役割は全く不明である。本研究ではHmga2による骨芽細胞分化誘導機構に焦点を当て、RNA-seq・ChIP-seqといった次世代シーケンス技術を用いてHmga2の働きを網羅的に解析し、分子生物的・組織化学的に知見を発展・追求することで、未知の骨形成過程における骨芽細胞分化機構を解明し制御することを目的とする。 本研究において、申請者はMC3T3-E1細胞に対して骨芽細胞分化誘導を行い、数点のタイムポイント・サンプルを採取した。採取したサンプルに対してRNA-seqを実施し、Hmga2KO細胞における、Sp7(Osx)、アルカリフォスファターゼやWnt5b等の骨芽細胞分化に関連する多くの遺伝子の発現の低下が確認された。また、Hmga2が直接的に結合している遺伝子プロモーター領域を網羅的に同定するためにChIP-Seqを実施した。その結果、Wnt5bをはじめとするWnt関連遺伝子や、Sp7等の骨芽細胞分化関連遺伝子近傍へのHmga2の結合が確認された。 上記のRNA-seqにおいて有意に変動がみられた骨芽細胞分化関連遺伝子のうち、ChIP-seqにて近傍へのHmga2の結合が確認が確認できた遺伝子として、Wnt5b等の遺伝子が同定された。いくつかの候補遺伝子に対し各種解析を行い、Hmga2との関連を強く示唆する結果を得た。
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Research Products
(1 results)