2023 Fiscal Year Annual Research Report
The analysis of medical costs according to the stages of colorectal cancer using health insurance claims
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22K21080
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内海 貴裕 京都大学, 医学研究科, 医員 (10963332)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 医療費 / 大腸がん / 診療報酬明細書 / がん登録 / 進行度 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌の早期発見による医療費削減効果の実測に必要な進行度別の医療費を明らかにすることを目的に下記研究を行った。 ①以前我々が開発した診療報酬明細書(レセプト)から大腸癌患者の抽出と進行度判定を行うアルゴリズムをがん診療連携拠点病院2施設のレセプトを用いて修正し、大腸浸潤がん患者を感度、陽性的中率ともに90%以上で同定するアルゴリズムと進行度についても90%を越える正診率で同定するアルゴリズムを作成した。修正アルゴリズムを同一施設の別期間のレセプトに適応したが、大腸浸潤がん患者また進行度の推定において精度は同様に90%を上回ることを確認できた。さらに、がん診療連携拠点病院ではない1施設でも検討したが、同様に診断能は90%を上回っており、レセプトから大腸がん患者と進行度を高い精度で判定するアルゴリズムを作成することができた。 ②大腸がん診断後の医療費を算出するために保険者データベースに上記アルゴリズムを適用した。対象期間に大腸癌の確定病名を有する患者は156247名であったが、アルゴリズムの適用によって初回治療例 30216名に絞り込んだ。総医療費/大腸癌特異的医療費は高額な方から順に緩和治療群、手術根治群、内視鏡治療群であった。 ③がん登録とNationa Databaseの突合を念頭に、単一施設で院内がん登録とレセプトを突合して大腸癌患者の病期別医療費を検討した。診断後1年間の医療費の平均値(標準偏差)はStage0/I/II/III/IV それぞれ1982(1867)/2333(2662)/3076(1708)/5143(6402)/7175(8601)千円であり、院内がん登録とレセプトの突合により、大腸癌患者の病期別医療費を算出することが可能であった。
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