2022 Fiscal Year Research-status Report
超音波画像を用いたリンパ浮腫患者の皮下組織の水分貯留アセスメント指標の開発
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22K21111
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 史織 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (80963545)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / 超音波診断装置 / 乳がん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乳がん術後リンパ浮腫患者を対象に、超音波診断装置で皮下組織におけるリンパ液貯留状況を判定することを念頭に、その基礎段階として、超音波画像解析技術を用いて、リンパ液貯留を示す画像の特徴の抽出を試み、その精度を解析している。 本研究ではヒトを対象とするため、研究代表者の所属機関の生命倫理審査委員会に対して、実験実施の承認を得るための申請を行った。しかしながら承認を得るまでのプロセス (書類の修正等) において、当初予定していたよりも多くの時間を要し、2023年2月に承認が得られ、被験者のリクルート・実験を開始した。 また、これまでに集積したデータの一部において、人間の視覚認知と類似した評価結果を与える仮想体積を用いたフラクタル解析を実施した。その結果、"complexity"は、リンパ浮腫の皮下組織における水分貯留を示す可能性が示唆された。これらについて、Preliminary studyとして国際専門誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究倫理審査において、当初予定していたよりも多くの時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は研究倫理審査に想定していなかった遅れが生じたため、本実験の着手に遅れが生じた。今後は被験者をリクルートし、MRI、超音波診断装置による実験を順次実施していく予定である。それと同時に超音波画像の画像解析を行い、リンパ浮腫の皮下組織における水分貯留を示すパラメータを抽出し、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
2022年度は倫理審査に想定していなかった遅れが生じたため、本実験を予定人数実施することができなかった。 今年度は随時被検者をリクルートし、MRI使用料や謝金を中心に使用していく予定である。また、学会発表についても積極的に行っていくため、学会参加費・旅費として計画している。また、投稿論文については、オープンアクセスにて公開したいと計画している為、その予算についても計上している。
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