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2022 Fiscal Year Annual Research Report

水環境におけるAeromonas属細菌による薬剤耐性プラスミドの蔓延機序の解明

Research Project

Project/Area Number 22K21122
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

江田 諒太郎  北里大学, 医療衛生学部, 特任助教 (40963682)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2023-03-31
Keywords薬剤耐性菌 / カルバペネマーゼ / プラスミド / 全ゲノム解析 / 病院排水由来株 / 臨床分離株 / Aeromonas / エロモナス
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、病院排水中に存在するGES-24型カルバペネマーゼの蔓延におけるAeromonas属菌の関与を明らかにし、蔓延ルートおよびそのルーツを明らかにすること目的としている。
まず、臨床分離されたAeromonas属菌62株のカルバペネマーゼ保有の検証ならびに全ゲノムシーケンス解析による網羅的な遺伝背景の解析を行った。その結果、病院排水株が多く保有しているIMP-1型カルバペネマーゼやGES-24型カルバペネマーゼなどの獲得性カルバペネマーゼ遺伝子を保有している株は確認されなかった。その一方で、系統樹解析では臨床分離株の中に病院排水株と類似した遺伝背景を持つ株が存在していることが明らかになった。このことから、臨床分離株のAeromonas属菌は病院排水中のGES-24型カルバペネマーゼ産生Aeromonas属菌の直接的な原因ではないことが示唆され、Aeromonas属菌の特徴として、環境中に存在する他菌種からカルバペネマーゼ遺伝子などの臨床上重要な薬剤耐性遺伝子をリザーバーとして譲り受け耐性化しやすいリスクが示された。
次に、病院排水から分離されたGES-24型カルバペネマーゼ産生Aeromonas属菌の保有するIncP-6プラスミドの比較解析を行った。その結果、病院排水中の複数菌種から保有が確認されたIncP-6プラスミドの遺伝子配列は一部挿入配列を含む同一のものであることが示唆された。さらに、これらのIncP-6プラスミドは本邦で水環境から検出されているIncP-6プラスミドとも遺伝子背景が高い類似性を有しており、一塩基多型解析により本邦における地域性が見られることが認められた。

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Published: 2023-12-25  

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