2023 Fiscal Year Research-status Report
小児がんを経験したAYA世代学生への就労支援プログラムの構築に向けた基礎的研究
Project/Area Number |
22K21147
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
徳地 暢子 香川大学, 医学部, 助教 (00962911)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
|
Keywords | 小児がん経験者 / AYA世代 / 就労支援 / 復学 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がんを経験したAYA世代学生への復学・就労支援プログラム検討の基礎的研究として,小児がんを経験したAYA世代の学生へのインタビューを行い,質的に内容の分析を行う研究である。所属機関の倫理審査は通過し,2023年度中にリクルートできる限りの参加者9人に対してインタビューを実施した。これ以上のリクルートは困難であると判断し,データ収集は終了した。 インタビューの内容を確認すると,社会的相互作用が重視され,語られる現象にプロセス性が強く見られた。また,若年層へのインタビューであり,一部の参加者においては,研究者がその意味を確認しながらインタビューを行う必要があったため,より文脈性を踏まえた分析方法が適切であると判断した。以上の理由から,内容の分析に合致した修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法に基づき分析を進めることとし,現在分析中である。分析には,分析の効率化,迅速化が図れるだけでなく,データの見落としを減らすために質的データ分析ソフト(COQDAS)を使用している。 今後,所属施設の質的研究に対して深い経験のある研究者,心理士などのスーパービジョンを受け,厳密性を高めた分析を進めていく計画である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究参加者のリクルートに時間を要した。また,参加者は主に病院の外来を受診されているため,外来日時とインタビュー日の調整にも時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
質的データ分析ソフトを使用して,インタビューの内容分析を進める。 分析終了後,学会での発表および投稿予定である。 研究結果は,今後計画する復学・就労支援プログラム作成の基礎的資料とする。病院の外来担当者らとともに検討していく予定である。
|
Causes of Carryover |
研究参加者のリクルートに遅延が生じたため,データの分析,研究発表が今年度に行うことになった。現在,データ分析を行い,発表に向けて準備をしている。研究参加者へのデータ確認の郵送代金や印刷代,また研究発表のための旅費が今年度に発生する。
|