2022 Fiscal Year Research-status Report
行動変容理論を活用した介入による看護師の脱水予防方法の検証
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22K21155
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
加瀬 竜太郎 上智大学, 総合人間科学部, 助手 (20963078)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 脱水 / 看護師 / 水分摂取 / 行動変容 |
Outline of Annual Research Achievements |
勤務前に51.3%、勤務後に71.3%の看護師は脱水を生じている。脱水は認知機能の低下によるミスの増加に繋がるため患者への悪影響が懸念されることから予防もしくは改善が必要であるが、看護師自身の脱水に対する認識および水分摂取の方法も検討されていない。そこで、看護師自身の脱水に対する認識を明らかにし、水分摂取の方法を検討することを目的としている。 本年度は、医療施設へアンケートを郵送し、看護師自身の脱水に対する認識調査を実施した。勤務前には脱水ではないと認識している看護師が多く、実態と異なる結果となった。一方で、勤務中および勤務後に関しては実態と同様に脱水を生じていると認識していた。脱水による影響としては口渇感や口唇乾燥といった身体的な症状を認識している一方で、注意力・判断力の低下といった認知機能への影響を認識している看護師は少なかった。 更に、今後看護師の水分摂取行動を変容させることを目指した介入を行う際に考慮すべき要因として看護師が感じる水分摂取が困難な理由も明らかにした。看護師は時間不足・水分摂取の優先度の低さを感じていることが明らかとなった。勤務中に水分摂取が可能となる方法について調査したところ、看護師は病棟全体の雰囲気を水分摂取がしやすいように改善することを最も望んでいることが示された。 翌年度より臨床調査を行うための前段階として計画していた研究について、結果を出すことができた。翌年度は、本年度の結果および以前明らかにした看護師の脱水に関する実態を踏まえた水分摂取方法を提案し、臨床調査を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り臨床調査を実施できており、翌年度に計画している臨床調査についても準備を進めることができているため、順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度は臨床調査を行う予定である。既に倫理審査の申請は通り、フィールドの調整に入っている。
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Causes of Carryover |
本年度は、アンケート調査にかかる費用として郵送代を支出した。翌年度の物品を本年度中に購入予定であったが、結果を踏まえた適切な購入とするため、購入を翌年度に見送ったことで、次年度使用額が生じている。
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Research Products
(6 results)