2022 Fiscal Year Research-status Report
Unemployment and associated factors among cancer patients in China
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22K21183
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
顔 燕 順天堂大学, 医学部, 助教 (60962537)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | がん患者 / 中国 / 就労 / がんサバイバーシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では中国のがん患者の就労問題に関する研究が欠落していることに着目し、中国においてがん患者の就業率及び「未就業」の関連要因を明らかにすることを目的に、アンケート調査を実施する。 2021年11月から中国では新型コロナウイルス感染が急速に広まり、北京をはじめ各地の医療機関がコロナ対応に集中した状況を考慮し、北京の協力医療機関との対面打ち合わせが延期されたものの、下記の通り本研究を進めている。 ①Pudmedで“return to work”, “RTW”, “unemployment”, “associated factors”, “cancer survivors”のキーワードで、2022年3月までの過去20年間の先行文献を検索し、ヒットしたすべての先行論文のAbstractを読み、特に本研究との関係性がある論文の研究デザインおよび結果について確認。②アンケート調査の中国の協力実施機関、対象者、実施期間および想定の回収数を決定。実施の方法は、協力医療機関との協議の結果、予定のオンラインでのアンケート調査から対面でのアンケート調査に変更。これにより調査の質を担保。③中国語のアンケート票を作成済み。論文投稿用のサプリメンタル情報としてアンケート票の英文を翻訳済み。④中国の協力医療機関(アンケート実施機関)での倫理審査資料を提出済み。現在結果待ち。 倫理審査が下り次第、速やかに現地でアンケート調査を実施し、本研究で得られた成果により、中国におけるがん患者への社会的支援の必要性を検証し、今後の医療政策策定に役立つ基礎資料の提供を目標とする。本研究の成果を国内外に適切に発信することにより、がんと就労の課題解決に関する日中双方向の波及効果も期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度においては、2022年10月までに中国では厳しい新型コロナウイルス感染症対策が取られており、日常的に全員PCR検査や入国時の隔離が実施されていた。その後11月に入り、急速に対策が緩和され感染が中国全土に広まり、医療機関が対応に追われることになり、中国の協力医療機関への訪問・対面での打ち合わせの延期を余儀なくされた。 しかし、2023年3月下旬にようやく実現した中国の協力医療機関との対面打ち合わせにおいて、「迅速な倫理審査資料の提出、アンケート調査の実施及びデータ分析・論文の執筆を行うこと」に、協力して本研究を遂行していくことについて相互に再確認し、協力医療機関のネットワークを活用し、多施設で集中的に人員を投入することにより、回収部数を維持しながらアンケート実施期間の短縮を目指す。 総じて、本研究は概ね順調に進められていると判断。
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Strategy for Future Research Activity |
中国での新型コロナウイルス感染症の急速な広まりおよび医療機関の対応によってアンケート調査が延期されたことを意識し、今後調査を実施しながらデータの入力を平行して進め、内容を速やかに把握していく予定。また、アンケート調査を実施する傍ら論文を執筆し始めたいと考えている。本研究のリサーチ・クェスチョンや先行の研究を基に論文のIntroductionのセクションを作成、また本件の研究デザインを詳細に記述しMethodsのセクションを作成する予定。アンケート票などサプリメンタル情報も準備し、データ分析後速やかに論文作成・投稿できるようスピーディに本研究を遂行したい。 本研究の研究代表者をはじめ、日中双方の協力研究員は論文執筆・投稿に豊富な経験があり、協力して本研究期間内で論文を投稿する。さらに、学会で研究の成果を広く周知したい。
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Causes of Carryover |
中国においては、2022年11月から新型コロナウイルス感染対策の緩和より、感染が急速に中国全土に広まり、2023年の2月まで各医療機関は対応に追われていた。また、中国への入国ビザ申請が著しく困難で、厳しい入国制限も維持されていた。このような状況下、予定していた中国の協力医療機関への訪問は、ビザの関係および先方の受け入れ態勢の理由で、中国籍の研究員1名(研究代表者)のみが実行でき、日本国籍の協力研究員の中国訪問が実現できなかった。よって、予定していた旅費が全額使用されず、次年度に繰り越すことになった。 令和5年度は、日中双方において入国制限が緩和され、日本側の協力研究員の中国訪問や中国の協力医療機関の協力研究員の日本訪問に予定の旅費を使用し、対面打ち合わせや両機関の交流を深めていく予定。
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Research Products
(1 results)