2022 Fiscal Year Research-status Report
職域多施設コホート研究に基づく健康日本食スコア開発及び生活習慣病との関連
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22K21194
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
三宅 遥 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 臨床研究センター, 疫学・予防研究部 研究員 (80960806)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 日本食スコア / 食事パターン / 食事の質 / 職域研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.大規模職域コホート研究(J-ECOHスタディ)に2018年~2020年に参加した5つの企業でデータ収集を実施した簡易食品摂取調査データに、別途収集した健康診断データを突合し整理を行った。 2.データに基づき「伝統的日本食スコア」及び「改良型日本食スコア」を開発した。伝統的日本食スコアは、白米、みそ汁、大豆製品、調理野菜、きのこ類、海藻類、魚介類、食塩を多く含む食品、緑茶の9項目で評価した。改良型スコアでは、白米を玄米に置き換え、食塩を多く含む食品はスコアを逆転させた。また、乳製品と果物を追加し、調理野菜に生野菜等を加えて計算した(11項目)。カットオフは概ね集団の摂取頻度の中央値とした。食事スコア開発に纏わる論文については既に執筆を完了しており、投稿準備段階である。 3.開発したスコアと高血圧症との関連について、職域研究に参加した従業員約12000人を対象に解析をおこなった。食事スコアは四分位で分け、ポアソン回帰分析により高血圧症の有病率(PR)を算出した。伝統的日本食スコアでは関連はみられなかったが、改良型日本食スコアはスコアの高さと高血圧症の有病率の低さが統計学的に有意に関連していた。同様のデータを用いて、開発したスコアと抑うつ症状との関連について解析を行った。両スコアにおいてスコアの高さと抑うつ症状の有病率の低さが統計学的に有意に関連しており、その差は改良型スコアにおいてより顕著であった。これらの論文については現在執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で示していた解析準備及びスコア開発については既に終了しており、スコアの開発論文に関しては執筆を終え投稿準備に入っている。開発スコアと健康アウトカムとの関連について統計解析はすでに完了しており、高血圧症・抑うつ症状との関連をみた論文を2本現在執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度中に開発論文及び現在執筆中の論文の投稿を行う予定である。
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Causes of Carryover |
次年度中に、論文投稿や国際学会発表などを控えていることから繰り越しを行った。
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