2023 Fiscal Year Annual Research Report
Cut-off value using planned gait time to predict a fracture in older adults with diabetes
Project/Area Number |
22K21196
|
Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
森川 将徳 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 特任研究員 (70961069)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
Keywords | 糖尿病 / 高齢者 / 骨折 / 歩行 / 予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
NCGG-SGSコホートのうち、2017年から2018年に会場型健診を実施した東海市コホート5,563名を対象とした。基本的日常生活動作が自立できていない者、要介護認定を受けている者、追跡期間中に市外に転出した者、健診参加月に骨折した者を除いた5,473名を対象にした。血中HbA1c値(JDS値)より、6.1%以上を糖尿病型群(n = 1,254)、6.1%未満を非糖尿病型群(n = 4,189)として健診参加月を0ヶ月目として27ヶ月目までに発生した骨折を特定した。骨折は国民健康保険制度及び後期高齢者医療制度のレセプト情報から、転倒により発生する可能性の高い骨折の発生を抽出した。ベースライン時点で測定したNGTまたはPGTを説明変数、27ヶ月間の骨折発生を目的変数としたROC曲線及び曲線下面積を求め、NGTとPGTを比較した。更に、Youden’s indexを求めて群分けしたグループを説明変数、性別・年齢を共変量、骨折発生を目的変数としたCox比例ハザード分析を実施した。骨折発生は糖尿病型群で43件(3.4%)、非糖尿病型群で122件(2.9%)発生した。糖尿病型群において、NGTとPGTの曲線下面積は0.5652と0.5292であり、有意な差はなかった(p=0.1164)。Cox比例ハザード分析の結果、NGTまたはPGTのハザード比及び95%信頼区間は0.67(0.37-1.24)及び1.52(0.83, 2.80)であった。非糖尿病型群において、NGTとPGTの曲線下面積は0.5389と0.4897であり、有意な差はなかった(p=0.5708)。Cox比例ハザード分析の結果、NGTまたはPGTのハザード比及び95%信頼区間は1.71(1.19, 2.45)及び1.20(0.83-1.74)であった。本結果は、PGTまたはNGTは骨折の予測に対して有用な予測能を有しているとはいえないこと、更にPGTがNGTと比べて糖尿病高齢者の骨折の発生予測に対して特異的とはいえないことを示唆している。
|