2023 Fiscal Year Annual Research Report
下肢筋力低下の検出と足底感覚強化によりフレイルを予防するスマートインソールの開発
Project/Area Number |
22K21205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山賀 崇 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00963620)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | スマートインソール / サルコペニア / ロコモティブシンドローム / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
つま先、内側、外側、踵の4か所に圧センサーを挿入したスマートインソールを設計、開発した。このインソールを挿入した靴を履き、歩行した際の、部位ごとの、経時的な荷重圧データを解析することにより、サルコペニアやロコモティブシンドロームの早期発見ができることを目指し、研究を行った。 各年年齢の健常者、整形外科で変形性膝関節症、腰部脊柱管狭窄症と診断された患者、アスリートやスポーツ外傷術後の患者など様々な集団で経時的に歩行解析を行った。 今回作成したスマートインソールを挿入した靴を履き、10mを2往復連続歩行した際のデータを解析した。一般的な歩行データである、歩行速度や歩幅、遊脚期・立脚期の時間・比のみならず、部位ごとの歩行周期における荷重圧の経時的変化を詳細に計測することができた。これらを組み合わせることにより、独自のものも含め150以上の特徴量を設定した。 それらの特徴量と患者データを機械学習にかけることにより、変形性膝関節症の患者の検出、病期の推定をすることができた。 また、同一被検者を経時的に調査することにより、本人が気が付かない歩容の変化を具体的に、また、視覚的にフィードバックすることが可能であった。 これらの、自覚症状がなく、医療機関へ受診をしていない集団を抽出することにより、サルコペニアやロコモーティブシンドロームの基準に当てはまる前段階から、早期介入することにより、高齢者の健康寿命を延伸することができる可能性がある。
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