2022 Fiscal Year Research-status Report
軽度変形性膝関節症者における脚力発揮パターンに基づく筋同時収縮メカニズムの解明
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22K21244
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
久保田 圭祐 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 特任助教 (60964492)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / 筋同時収縮 / 表面筋電計 / 先端出力 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,軽度変形性膝関節症者(膝OA)の脚力発揮時に見られる膝周囲筋同時収縮の特徴を解明することを目的とした.軽度膝OAにとって有害である過度な筋同時収縮を脚力発揮時の出力変動性から捉え,機械学習を駆使して,健常者との差異を識別することに挑む.脚力から筋同時収縮を評価する本指標は,膝OA発症・進行予防に向けて,筋力強化のみならず,不要な筋収縮を起こさない脚力発揮方法を再学習する新たな運動療法の確立に貢献する, 当該年度は力覚センサを搭載した椅子型の脚力計測機器を制作し,計測システムの構築を行った.健常若齢者と高齢者を対象として,様々な方向への等尺性力発揮課題を行い,その際の力覚データと筋電図データを解析し,両者の関連性および若齢者と高齢者間の差異を検証した.若齢者と比較して,高齢者では脚力変動性が大きくなり,筋同時収縮も増加するという結果について,国内学会で成果を報告した.また,重回帰分析を用いて.脚力変動性と筋同時収縮間の関連性を,脚力発揮方向別に検証した成果は,2023年度の国際学会で発表予定である. 以上のように,申請者は健常若齢者と高齢者の計測およびデータ解析を行い,脚力変動性と筋同時収縮に関する一定の知見を得た.次年度は,軽度膝OA者の計測およびデータ解析,さらには機械学習技術を用いて,脚力データから過度な筋同時収縮を識別する評価システムを構築する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度で計測システムを構築し,健常若齢者と高齢者の計測およびデータ解析を行い一定の知見を得ているため,研究計画上は円滑に進行出来ている.次年度は軽度膝OA者を対象とする予定だが,協力医療施設から対象者募集の見込みが立っている.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は軽度膝OA者の計測および解析,データ公表を順次進める予定である.併せて,若齢者・高齢者・膝OA者のデータを蓄積し,脚力データのみから,過度な筋同時収縮を識別する機械学習技術を構築する.
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Causes of Carryover |
2022年度に計画していた学会発表の1つを2023年度に変更したため,2023年度7月に開催される国際学会の学会参加費に充てる予定である.
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Research Products
(1 results)