2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K21251
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
市川 翔太 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (50963691)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 砂地環境 / 足部機能 / ライフセーバー |
Outline of Annual Research Achievements |
砂浜のトレーニングの効果を網羅的に検討した研究は少なく、パフォーマンスにつながるバランス機能との関連を詳細に検討することでスポーツおよびリハビリテーションへの応用につなげることができると考える。 本研究の目的は、砂浜の競技環境下における足部内在筋・外在筋に着目し超音波による足部形態評価、筋力、筋電図による足部筋活動評価、足底固有知覚評価、バランス機能評価を行い、砂浜での競技環境が足部機能に与える影響を明らかにすることを目的とした。 対象は砂浜で裸足で行う競技であるトッププロライフセーバー15名とした.動的バランス能力に影響し得る項目として足部筋断面積,足関節背屈・底屈・外がえし等尺性筋力,足趾把持力,足部表在感覚を測定した.バランス機能は動的バランステストとしてY balance test(YBT)を用、YBT時の表面筋活動を測定した.バランス能力に関する測定値との各々の測定値の相関関係を検討した.ライフセーバーのYBTの値は高い値を示し,足底表在感覚は低下している傾向が見られた.動的バランス機能には底屈筋力及び足趾把持力,足底表在感覚に有意な相関関係があった.また筋電図では母趾外転筋の活動が有意な相関関係があった.砂地で活動するエリートライフセーバの動的バランス機能には足趾把持力及び,足関節底屈筋力が特に重要であることを示した.砂地トレーニングは内在筋訓練及び動的バランス機能の向上のためのトレーニングになるが,トレーニング強度により足底表在感覚の低下が起きる可能性があり,今後砂地トレーニングの介入による検証が必要と考えられた。 本研究成果は、砂浜での効果的なトレーニングやリハビリテーション方法の指針・立案につながる可能性がある。競技スポーツを問わず、今後さらなるスポーツ現場や臨床現場への還元と発展に貢献することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文投稿後、アクセプトに難渋している。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で砂地環境下で行う競技としてライフセーバー選手を対象として観察研究を行うことで砂地環境が足部機能に与える影響を検討した。本研究結果を踏まえた上で、砂地トレーニングの介入による足部機能への影響や、トレーニング強度等踏まえ検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用が生じたのは論文投稿及びアクセプトの工程が遅れたこと、解析データ処理が遅れたためである。 研究データの解析およびソフトやデバイス、論文作成後の英文校正及び投稿費用、研究成果の学会発表に使用予定である。
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