2022 Fiscal Year Research-status Report
マイクロダイアリシス法を用いた自発運動と強制運動の効果解明に関するアプローチ
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22K21257
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
松長 大祐 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 特任講師 (30963508)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 自発運動 / 強制運動 / 脳内神経伝達物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
自発運動(自発的な運動)と強制運動(強いられる運動)の神経科学的、行動学的変動の差異は十分に明らかとなっていない。近年、このような自発運動と強制運動に行動神経科学的な差異を示唆する報告がなされており、詳細なメカニズムの解明が必要である。多くの先行研究が実験動物を用いて、自発運動と強制運動の比較研究が実施されている。しかし、多くの研究が運動後あるいは死後の分析結果の報告であり、運動中の即時的な脳内神経伝達物質の動態については報告されていない。よって本研究の目的は、マイクロダイアリシス法を用いて、自発運動と強制運動が脳内神経伝達物質(セロトニン:5-HT、ノルアドレナリン:NA、ドーパミン:DA)に及ぼす即時的な反応を明らかにすることである。 マイクロダイアリシス法を用いた自発運動と強制運動の比較に関する報告がないことは、運動および測定時に用いる専用装置の設計と作成が困難であることが理由の一つとして考えられる。今年度は、マイクロダイアリシス法で自発運動と強制運動を比較するための装置を作成・購入した。現段階では、自発運動と強制運動の差異は認められていない。 実験を遂行する上で、脳内神経伝達物質の即時的な測定と同時にコルチコステロン等のストレスホルモンの測定と急性的及び慢性的な運動による差異も比較する必要性が考えられた。したがって、研究課題に対するアプローチとして、短期間と長期間の運動を追加で実施することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マイクロダイアリシス法で用いる専用装置の資材の高騰や作成の遅延により、実験の開始時期が遅くなった。また、マイクロダイアリシス法による脳内神経伝達物質の測定では、目的脳部位に透析膜を挿入することが非常に困難であり、サンプルとして不適なデータが含まれたため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験を遂行する上で、考えられた課題であるコルチコステロンの分析を追加で行う。また、申請時点では長期的な運動後の測定のみであったが、短期的な運動後の測定も実施する必要性が考えられた。これらの分析項目を追加しつつ、引き続き実験を遂行する。
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Causes of Carryover |
予定していた学会発表がオンライン形式となり、旅費の執行がなかった。また、物品費で購入したマイクロダイアリシス専用のケージ(特注)が申請額よりやや安価で購入できたため、54,000の未使用が生じた。 次年度使用額は、翌年度分の助成金と合わせて実験の遂行に伴う消耗品に充てることとする。
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