2023 Fiscal Year Annual Research Report
高強度インターバルトレーニングにおける強度指標の妥当性-新指標の確立に向けて-
Project/Area Number |
22K21265
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
白木 駿佑 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 契約研究員 (30963889)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | アネロビックパワーリザーブ / 間欠的高強度運動 / 有酸素性パワー / 無酸素性パワー / 高強度インターバルトレーニング / スプリント |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度では,令和4年度から引き続き実施している実験を終え,本研究の目的である高強度インターバルトレーニングにおける新しい強度指標(アネロビックパワーリザーブ)の妥当性と算出方法について検討を行った.アネロビックパワーリザーブの算出方法を確立し,高強度インターバルトレーニングを適切に実施出来るようになれば,効果的なトレーニング処方が可能になる.まず,無酸素性パワーと有酸素性パワーの両方を勘案したアネロビックパワーリザーブの算出方法について検討を行った.無酸素性パワーの指標には6秒間テストにおける6秒間平均発揮パワーを,有酸素性パワーの指標には3分間テストの3分間平均発揮パワーを用いることで,アネロビックパワーリザーブの精度が改善されることが示唆された。これについては,令和4年度での途中結果と同様の結果となった.そして,高強度インターバルトレーニングにおけるアネロビックパワーリザーブの妥当性について2種類の間欠的高強度運動の完遂回数をもとに検討したところ,アネロビックパワーリザーブでは相対強度の統制に限界があり,特に体力特性が大きく異なる対象者群では妥当性が低いことが示唆された. したがって,本研究の結果から,アネロビックパワーリザーブのより精度の高い算出方法については提示することが出来たものの,高強度インターバルトレーニングの強度指標としては妥当性が高くなく,対象者の体力特性を考慮した強度指標の改善(例えば測定項目の重み付けなど)が今後の課題である.
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