2022 Fiscal Year Research-status Report
遺伝的プログラミングを用いた学習データ自動取得クローラの開発
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22K21291
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
秋川 元宏 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (20967004)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 遺伝的プログラミング / ロボット制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝的プログラミングを用いた学習データ収集クローラー作成を目標に、本年では以下の2つに注力し、成果を上げた。 1.ロボット制御における遺伝的プログラミングの素性を明らかにすること 2.遺伝的プログラムにおける評価関数の特性を明らかにすること 1つ目については、研究計画の第一段階に据えられていたものとなる。また、本研究課題では遺伝的プログラミングによるロボット制御を行うため、ロボット制御における素性を明らかにすることは最も重要なステップとなる。このステップでは、シミュレーションベースでアームロボットの制御を行う遺伝的プログラムを作成し、国内の学会にて発表を行なった。シミュレーションでは稼働部を1つ持つアームロボットに対し、ボールの遠投を行うように遺伝的プログラミングを実装した。プログラムの進化が進むにつれ、遠投距離が伸びることが観測された。この研究により、遺伝的プログラミングによりアームロボットの制御が正しく行えることが証明された。 2つ目については、研究計画の第二段階に据えられている評価関数の改善に向けた研究となる。遺伝的プログラムを用い、詰将棋を解く遺伝的プログラムを作成し、国内の学会にて発表を行なった。この研究では一般的な学習データと出力との差による評価関数は用いず、行動に対する正答回数を離散値で表す評価関数を用いた。評価関数改善において、常に連続値を取る評価関数を用いることができるとは限らない。ゆえに、離散値を取る評価関数に対し、遺伝的プログラミングによりプログラムがどのように進化するのかを観測し、特性を明らかにすることは重要なステップである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第一段階である遺伝的プログラミングによるロボット制御の可能性は完了。また、第二段階である評価関数の改善に向けては、有益な調査結果が得られた。それぞれ国内の学会にてすでに発表済みである。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた知見、および成果を実際にロボットアーム実機に搭載し、遺伝的プログラミングによるクローラーの政策を行う。また、iMAMSAとの連携を行い、学習精度がどの程度向上するかの検証を行う。
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Causes of Carryover |
半導体不足の影響により計算機を含む電子機器の購入に遅れが発生したことが要因である。 計画を通して使用する機器の購入可能である代替品は選別完了であるため、購入の時期を前倒しし本研究課題が滞りなく遂行できるように助成金の運用を行う。
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Research Products
(2 results)