2022 Fiscal Year Research-status Report
光分散を利用した仮想多方向光源による物体表面の三次元形状及び反射特性の推定
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22K21293
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
石原 慎 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特任研究員 (00966252)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 三次元形状推定 / 反射パラメータ推定 / マルチスペクトル / フォトメトリック |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の成果としては、本研究で提案するアイデアの根幹である光源システムの構築を行ったことがあげられる。研究実施計画の段階ではプリズムで拡散させた光を凹面鏡を用いて対象に照射することを検討していたが、凹面鏡では非常に狭い範囲にしか光を照射できないという問題が生じた。そこで、システムの設計の見直しを進め、平面鏡を複数枚並べることで凹面鏡の代わりとして用い、一部条件は異なるものの、概ね提案する仮想光源によるフォトメトリック手法が実現できることを検討した。 現在までに、コンピュータグラフィクスを用いたシミュレーションによる三次元形状の計測実験と、光学機器を用いて提案する仮想多重光源を実装することによる実環境化における三次元形状の計測実験を達成しており、本内容について主要国際会議への論文投稿の準備を進めている。 また、これまでは主に物体の三次元形状を取得するための手法および議論を展開してきたが、今後は本研究にて提案する光源システムを用いて、従来では困難であった、一度の撮影による対象表面の反射パラメータの計測に取り組む予定である。一度の撮影のみによる反射パラメータの取得が実現できれば、研究段階に留まっている反射パラメータの広範囲への応用が期待される。 本研究にて提案する光源システムによる三次元形状と反射パラメータの取得を達成することで、高度な画像認識や質感記録を実現し、複雑な工業的課題や文化財等のデジタルアーカイビングへの応用を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画の段階で想定していた光源システムを見直す必要があり、前年度中の論文投稿目標は達成できなかったが、現在は問題を概ね解消し予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
概要にも記載したが、今後は対象表面の反射パラメータの計測に取り組む予定である。一度の撮影のみによる反射パラメータの取得が実現できれば、研究段階に留まっている反射パラメータの広範囲への応用が期待される。
本研究にて提案する光源システムによる三次元形状と反射パラメータの取得を達成することで、高度な画像認識や質感記録を実現し、複雑な工業的課題や文化財等のデジタルアーカイビングへの応用を目指す。
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Causes of Carryover |
設計予定システムの見直しによる開発の遅延、および出張による旅費の支払いが本年度に集中してしまうのため
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