2022 Fiscal Year Research-status Report
Promotion of muon particle physics in an international framework
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22K21350
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
三原 智 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (80292837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 航 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 准教授 (30311335)
北野 龍一郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50543451)
三部 勉 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (80536938)
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Project Period (FY) |
2022-12-20 – 2029-03-31
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Keywords | 大強度ミューオンビーム / ミューオン冷却 / ミューオン加速 / ミューオン崩壊粒子測定技術 / ミューオンコライダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新たに構築する国際協力体制によりミューオン素粒子物理を強力に推進するべく研究を開始した。3つの世界最高感度のミューオン素粒子実験で新物理発見を目指すとともに、大強度・高輝度ミューオン源と測定技術の開発を行い、新物理全容解明を可能にする次世代実験の実現を目指している。一連の研究過程を通じて次世代実験を担う優秀な若手人材の育成を図ることも主要な目的である。 2022年度は研究開始年度にあたり、研究を推進するための体制づくりを中心に行った。研究の4つ柱である、大強度ミューオンビームに関連した技術開発、ミューオン冷却・加速技術の開発、ミューオン崩壊粒子測定技術の開発、新物理理論と将来のミューオンコライダーの理論研究において、本研究の研究費により若手人材の雇用を行なう準備を進め、大学院生も含めて本研究に参加する若手研究者が研究に集中できる環境の整備を実施した。 具体的な研究成果としては、大強度ミューオンビームに関連した技術開発においては、J-PARCにて8GeV陽子によるパイ中間子の後方生成試験を実施しパイ中間子の崩壊粒子としてミューオンが実験室に輸送されていることを確認した。ミューオン冷却・加速技術の開発においては必要となるレーザー関連設備の整備を精力的に進め、深紫外レーザー(244nm)を用いて分光する実験の準備を進めている。ミューオン崩壊粒子測定技術の開発においては、μ→eγ崩壊によって生じるガンマ線を捉えるための液体キセノン検出器の整備を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始直後から、海外研究機関への派遣行いつつ、海外協力研究者らの来日を促し国際共同研究を活発に推進している。2022年度には、2名が短期の海外渡航を行い、日本国外からは大学院生、ポスドク研究者を含めて30名を超える来日があった。 日本国内で若手研究者が研究を実施するために要となる環境の整備、PSI研究所における研究環境の整備は着実に進展しており、本研究の研究費で若手研究者の雇用を開始すれば速やかに研究に集中できる環境が整いつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度からは若手人材の雇用を開始し、研究の4つの柱で研究を本格化させる。2023年度には若手研究者らが海外の研究機関に長期滞在して研究を遂行する派遣を実施し、海外協力研究者と協力して研究を遂行する。このため、大強度ミューオンの生成技術の開発においてはビーム生成に必要となる遮蔽体の整備を進め、ミューオン冷却・加速技術の開発においてはミューオン冷却セルの製作、ミューオン崩壊粒子測定技術の開発では光センサーの開発を行なう。理論研究においてはミューオン物理を通してTeVスケール物理を探る手法に関して若手研究者・シニア研究者が一体となって研究を実施する。 また、2023年度には本研究の研究代表者と研究分担者が国際組織委員として準備してきたミューオン物理に関する国際会議が欧州で複数開催される。こういった国際会議の舞台で若手研究者らにこれまでの研究成果について講演を行なうよう促すとともに、会議に参加して豊かな国際性を早い段階から身につけていくことを目指す。とりわけ2023年10月には東京大学-高エネルギー加速器研究機構-PSIの研究者を参加者とする研究会をスイスで開催することを計画しており、本研究に参加する多くの若手研究者が参加が期待されている。
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Causes of Carryover |
採択後に直ちに人材雇用の手続きを開始したが、個々の所属機関での人事採用過程に従って進める必要があったため、2022年度内に若手人材の雇用を開始することができなかった。このため、関連する研究機器の購入も2023年度以降に実施することになった。
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Research Products
(17 results)