2022 Fiscal Year Annual Research Report
バルク・ナノ金属の高分散化現象の機構解明と単原子触媒の設計開発への展開
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21F21354
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 研一 北海道大学, 触媒科学研究所, 教授 (60324000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG NINGQIANG 北海道大学, 触媒科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-11-18 – 2024-03-31
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Keywords | 不均一系触媒 / 単原子触媒 / オペランド分光 / N2O分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
バルク・ナノ金属の高分散化現象のメカニズム解明に向けた分光・理論研究と、トップダウン法による単原子触媒の合理的設計の研究に取り組んだ。単原子触媒は貴金属の利用効率の最大化だけではなく、特異な活性や選択性の発現が期待されている機能性物質である。同現象は、単原子触媒の簡便合成法になり得るが、そのメカニズムは未だ十分に理解されていない。in situ/operando分光法と理論計算を駆使することで、原子レベルでの高分散化現象のメカニズム解明と本現象が起こり得る実験条件を予測し、single/dual-site触媒の合理的設計へ展開した。 in situ/operando分光では、分光法におけるシグナル/ノイズ(S/N)比を劇的に向上させ、物理・化学現象の動的過程に関与する種を選択的に解析することのできるModulation Excitation (ME)法も用いた。 現代の計算化学で一般的に用いられる手法は、温度や圧力等の条件を考慮しないため、物質のダイナミクスが重要となる触媒分野では反応条件を加味した計算が必須となる。これらを考慮した手法を採用することで、実条件に即した理論計算からの知見を得た。これら検討により、触媒性能・機能(基質活性化能)と構造(幾何・電子構造)の相関関係を明確化することができ、触媒設計指針を確立した。これら知見を用いて、今後、改良触媒の設計および開発へとつなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
触媒動作条件下で触媒の分光学的評価と触媒活性・選択性の測定を同時に行う手法と定義されているOperando分光による反応機構解析を行い、すでに有望な成果を得ている。実験に即した理論計算を利用した検討も順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た知見を用いて、改良触媒の設計および開発へとつなげる。
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Research Products
(1 results)