2023 Fiscal Year Annual Research Report
Ultra-Low Cycle Fatigue Behavior of Steel Connections
Project/Area Number |
22KF0014
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡崎 太一郎 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20414964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG YUANZUO 北海道大学, 工学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 鋼構造建築物 / 地震 / 極低サイクル疲労 / 破断 / ひずみ硬化 / ひずみ時効 |
Outline of Annual Research Achievements |
地震を受けた鋼構造建築物において、極小数回の繰返し載荷で破断に至る鋼材の挙動を解明する目的で、下記の3つの研究項目を推進した。(1)鋼材に亀裂を生じる力学的条件を把握するために、材料の引張試験と引張・圧縮繰返し試験を実施した。(2)実験データに基づいて、鋼材の引張特性と塑性力学の構成則の一般的な関係を導く。(3)実験データに基づいて、鋼材の機械的特性と亀裂発生条件を関連づけ、機械的特性に応じた亀裂発生条件の予測式を導く。(1)と(2)では、二種類の鋼材について、5種類のノッチ入り供試体を製作し、それぞれに引張試験と引張・圧縮繰返し試験を実施してきた。ひずみ硬化とひずみ時効の影響を把握するために、大部分の試験体は、2%までの予ひずみを与えたあと、30日の養生期間をおいて、再度試験を実施した。(3)では、精緻な有限要素法解析を実験データに対して較正することで、予ひずみの有無、応力三軸度やロード角が、鋼材の引張特性と構成則、亀裂発生条件に与える影響を分析した。外国人特別研究員がこれまでに実施してきな研究の完成度を高めるとともに、地震被害を罹災した鋼構造建築物の残存性能やリユース性の評価を視野に、ひずみ硬化とひずみ時効を経たあとの引張特性と構成則の変化を新たな切り口として、実験と数値解析、データの分析を進めた。いずれの項目も、細部まで、外国人特別研究員と受入研究者との協議で立案したもので、外国人特別研究員が、受入研究機関の大学院生の補助を受けて実施した。
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