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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Blood platelets: a key regulator of immune cross-talk of embryo with uterus toward cow pregnancy

Research Project

Project/Area Number 22F21401
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionObihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine

Principal Investigator

宮本 明夫  帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10192767)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) YOUSEF MOHAMED  帯広畜産大学, 畜産学部, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2022-07-27 – 2024-03-31
Keywords血小板 / 受精卵 / IFNT / 自然免疫 / ウシ
Outline of Annual Research Achievements

本研究は「ウシ受精卵移植後の受胎性向上」を目的に、初めて「血小板」を体系的に検証する。血小板は“核を持たない”が、機能する細胞内小器官と膜上レセプターを持つ!
@新仮説:「血小板は初期胚ー子宮の免疫増幅因子であり、妊娠に向けた免疫寛容化を強める」
1.生体モデル:ウシ妊娠成立への血小板関与を検証。初期妊娠時の血小板遺伝子とタンパク発現を検証後、胚由来の免疫シグナルであるIFNTで血小板を培養刺激し、受精卵と同時移植して受胎性を検証。
2.培養モデル:子宮の初期胚センシングに始まる血小板を含む免疫細胞間の増幅メカニズムを検証。
以上から、血小板のウシ妊娠成立に向けた免疫システムへの貢献を明らかにする。初年度(R4年度)は、生体モデルでの検証は、対象とする牛群の手配がつかず、次年度(R5年度)にすすめることとした。一方で、培養モデルでは、多面的な検証が進み、相当数の新しい知見が得られ、現在、体系的な解釈を進めているところである。少なくとも、血小板は妊娠に向けた受精卵からの最初の免疫シグナルであるIFNTに明らかな応答をする事実が確認できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度(R4年度)は、培養モデルを駆使して、全く未知の生殖器内の血小板の存在と特徴づけ、さらに培養下にてIFNTで刺激して、その機能的変化と分子情報の増幅機能について検証した。
(1)生体モデル:子宮と卵管内の血小板の存在とその特徴づけを行った。 少量の灌流液中に血小板が存在することを確認した。ただし、ごく少ない数なので、血小板自体の詳細な解析を行うことはできなかった。
(2)培養モデル:血小板をIFNTで培養し子宮上皮細胞と共培養して、遺伝子発現と培養液中サイトカイン濃度、遺伝子発現と機能分化マーカーを測定して、血小板がウシの初期胚 - 子宮の免疫クロストークに関わる度合いと相互作用を探った。その結果、血小板は、TGFBとPGE2を高濃度で細胞内に保持し、血小板培養液中に分泌することが分かった。また、血小板培養上清は、子宮上皮のTGFBとPGE2分泌を大きく促進した。加えて、血小板培養上清は主要な自然免疫細胞である好中球において抗炎症性因子であるLipoxin A4分泌を促進することが分かった。したがって、IFNTで刺激された血小板は、基本的に抗炎症性の活性に富んでおり、IFNT自身のもつ抗炎症性作用を後押しする役割をもつことが示唆された

Strategy for Future Research Activity

本企画のゴールは、ウシ受精卵移植後の高い受胎性を安定して得ることに繋がる新しい展望を示すことである。
1.生体モデル:ウシ妊娠成立への血小板関与を検証。初期妊娠時の血小板遺伝子とタンパク発現を検証後、胚由来の免疫シグナルであるIFNTで血小板を培養刺激し、受精卵と同時移植して受胎性の検証を目指す。
2.培養モデル:子宮の初期胚センシングに始まる血小板を含む免疫細胞間の増幅メカニズムを検証。
R5年度は、特に生体モデルでのウシ初期妊娠期における体内での血小板の特徴づけを集中的に行う予定である。また、完全に純粋な血小板群を得る方法開発もトライする。それによって、血小板の遺伝子発現とタンパク産生の特殊なメカニズムにも迫りたい。

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Published: 2023-12-25  

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