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2023 Fiscal Year Annual Research Report

水圏環境における鉄と銅の錯生成および酸化還元に対する微生物滲出物の役割解明

Research Project

Project/Area Number 22KF0076
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

小畑 元  東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (90334309)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) LEE YING PING  東京大学, 大気海洋研究所, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywords腐植物質 / 電気化学分析法 / 蛍光光度法 / 河口域 / 銅
Outline of Annual Research Achievements

植物プランクトンが一次生産に果たす役割は水圏環境において重要であり、その生育を制御する要因を把握する必要がある。本研究では植物プランクトンにとって必須微量栄養素である鉄や高濃度になると毒性を示す銅の沿岸域における分布とその存在状態を明らかにした。特に水中の銅の有機錯体の変化に関係するプロセスを解明した。2023年度は岩手県大槌湾および流入河川においてこれまで行なってきたフィールド観測の結果を取りまとめた。ニスキン-X採水器を用いたクリーンサンプリング法により、金属の汚染のない海水試料を得ることができた。大槌湾の溶存態銅の分布を明らかにし、その供給源や除去過程を検討した。また、溶存有機炭素濃度を測定し、その分布を調べた。さらにカソーディックストリッピングボルタンメトリー(CSV)法、三次元蛍光光度法、吸光光度法を用いて海水中の腐植物質濃度を比較し、分析法の問題点についても検討した。CSV法によって測定された電気化学的に活性のある腐植物質については、銅の錯化容量を調べた。これまでに大槌湾で調べられている有機配位子濃度、条件安定度定数から銅有機錯体濃度を計算し、錯生成に対する腐植物質の寄与を推定した。大槌湾河口域では、河川水と海水の混合域において腐植物質が急速に除去された。三次元蛍光光度法によって測定された腐植物質は、陸起源腐植物質と海洋環境で生成された腐植物質に分けられた。これらの画分濃度と銅錯化容量を比較することにより、銅有機配位子の生成過程を検討することができた。こうして得られた結果を取りまとめて論文執筆を行い、Marine Chemistry誌に原著論文を投稿した。投稿論文は受理され、2023年に出版された(Lee et al., 2023)。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Distributions of humic substances in an estuarine region (Otsuchi Bay, Japan) determined using electrochemical and optical methods2023

    • Author(s)
      Lee Ying Ping、Wong Kuo Hong、Obata Hajime、Nishitani Keisuke、Ogawa Hiroshi、Fukuda Hideki、Lu Chia-Jung
    • Journal Title

      Marine Chemistry

      Volume: 256 Pages: 104301~104301

    • DOI

      10.1016/j.marchem.2023.104301

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2024-12-25  

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