2023 Fiscal Year Annual Research Report
下部マントルの温度圧力条件におけるブリッジマナイトの融解相関係
Project/Area Number |
22KF0077
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 敬 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50270921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FU SUYU 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | マントル / 軽元素 / 鉄合金 / 超高圧 / ダイヤモンドセル |
Outline of Annual Research Achievements |
23年度にはレーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセル装置を用いた超高圧高温実験を行い、スプリングエイトにおける放射光エックス線回折測定を基に、液体鉄-水素合金の状態方程式を作成することに成功した。水素は地球や火星など、岩石型惑星の金属コア中の主要な軽元素の1つであると考えられる。地球の場合、海水中の水素の何十倍もの量がコアに含まれている可能性が高い。水素が液体金属鉄中へ取り込まれることにより、どれだけ密度が低下するのかを理解することは、例えば地球や火星のコア中の水素量を推定するのに極めて重要である。過去に本研究グループ(Kuwayama et al., 2020)は、液体から得られるエックス線回折データ(ハローパターン)を使い、高圧下で精度良く液体の密度を決定する手法を開発済みである。今回はこの手法を用いて、102万気圧・3820 Kの高圧高温下まで、液体鉄-水素合金の密度を数%以下の誤差で決定することに成功した。これらのデータを用いて、液体鉄-水素合金の状態方程式を圧力、温度、水素量の関数として得ることができた。このような実験で得られた液体鉄-水素合金の密度と、状態方程式から計算される縦波速度の両方を地球の外核の観測値と比較した。その結果、液体鉄-水素合金の密度と速度はおおむね観測値と整合的であり、水素がコアの主要な軽元素である可能性があること、一方で過去の理論予測とは異なり、軽元素が水素のみでは外核の観測(特に縦波速度)を説明できないことがわかった。
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