2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analytic group properties that are von Neumann equivalence invariant
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21F21737
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小沢 登高 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60323466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BATTSEREN BAT-OD 京都大学, 数理解析研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2021-11-18 – 2024-03-31
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Keywords | 関数解析 / 離散群 / フォンノイマン同値 |
Outline of Annual Research Achievements |
群は最も基本的な数学的研究対象である。群の研究には代数、幾何、解析と幾つもの切り口があるが、本研究計画の目的は群の上の解析学である非可換調和解析の研究を行うことにあった。ふたつの群があたえられたとき、それがどの程度同じ性質を共有するのか、あるいはしないのかを理解することは重要である。群の堅牢ではあるが大雑把な幾何学的情報をエンコードしたものが1960年代にミルナー氏によって導入された擬等長同値関係である。その測度論的類似が2000年ごろにグロモフ氏によって導入された測度同値関係で、これまで多くの研究者によって研究されてきた。測度同値関係を「非可換化」して得られる一般化がフォンノイマン同値関係で、これはごく近年になって提唱されたものである。本研究計画では、群の間の同値関係であるこのフォンノイマン同値関係に着目し、 その不変量を調べた。本研究計画では非可換調和解析とフォンノイマン同値関係の理解を促進することができた。Battserenは特に、離散群の興味深い性質であるM_d近似性質がフォンノイマン同値関係の不変量であることを証明した。M_d近似性質は著名未解決問題である相似問題を攻略するためにピジエによって導入された概念であり、興味深い挙動をすることが知られている。Battserenはまた、バナッハ代数の研究を行い、バナッハ代数の間の擬エルミート的な埋め込みが余従順的であることを示した。これは最近のサミー・ウィエルズマによるフラニツキ予想の解決を、バナッハ代数単体からバナッハ代数の埋め込みへと一般化するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フォンノイマン同値関係に関してさらに新たな知見を得た。フォンノイマン同値関係はより多くの研究者に研究されている測度同値関係の一般化であるが、フォンノイマン同値関係を研究することで測度同値関係についても新たな視点をもたらすことが出来た。 バナッハ代数の研究においても進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
さらにフォンノイマン同値関係、およびバナッハ代数の研究を進める。
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