2022 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term monitoring and assessment of women-specific health conditions using smart clothing
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22F22376
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清野 健 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (40434071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SELEZNOV IVAN 大阪大学, 基礎工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-11-16 – 2025-03-31
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Keywords | 生体情報解析 / スマートウェア / ウェアラブル生体センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
スマートウェアを用いて,女性の日常生活中の心拍数,身体活動量などの生体情報計測した.加えて,月経の開始と終了,主観的体調,心身の状態,眠気についてのアンケートを実施した.女子学生を対象とした,3~6ヶ月の期間の長期連続計測では,起床後の基礎体温も計測した.また,コンビニエンスストアで働く女性を対象とした計測では,就業中の生体情報を計測した. 女子学生を対象とした長期計測データについて,月経周期の位相と関連した,心身の不調の発生パターンの解析を行った.ここでは,個人内での月経周期の長さの違いを補正するため,月経周期を28日,その中での月経を5日と標準化し,主観的体調の程度,眠気の程度の変化パターンを評価した.その結果,心身の不調は月経の開始時に発生率が高いこと,眠気と疲労感・倦怠感は月経後期の黄体期に上昇する傾向が見られた.また,日内の最低心拍数を検出し,月経周期と関連する変動パターンを解析した.その結果,排卵日の直前にやや上昇した後,排卵日付近で極小になる傾向が見られた.今後,データ数を増やし,より詳細な分析を行うことで,生体情報を用いた体調不良の検出,排卵日の予測などを実現したい. 働く女性のデータについては,就労時間内の仕事の忙しさや,作業の強度に依存した,心拍数および身体活動量の変化を分析した.心拍数には,仕事の状態を反映した変動パターンが見られた.さらに,休日明けの就業日の心拍数が高くなる傾向が見られた.先行研究において,休日明けの就業日には体調不良が発生しやすいという報告があるので,本研究についてもその原因を詳しく調べる必要がある. 月経管理用のスマートフォンアプリケーションの開発を行った.月経を記録し,体調管理を行ったり,妊活に役立てたりできるように,アプリケーションをデザインし,プロトタイプの実装を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
女性を対象とした生体情報モニタリングが計画通りに実施できており,データを順調に蓄積することができている.さらに,スマートフォンアプリケーションについても,プロトタイプの実装まで実現できている.したがって,想定通りおおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,生体情報の解析法を新たに開発し,その有用性を検証する.従来の心拍変動指標に加えて,概日周期に依存した心拍数・心拍変動の特徴量,および,身体活動量に依存した心拍数・心拍変動特性を検討する.生体情報の新たな解析法を用いて,体調不良,疲労感・倦怠感,眠気などの予測の実現を目指す. 女性を対象とした生体情報モニタリングについても継続して実施し,例数を増やす.女性が中心の工場などで計測に協力して頂ける予定であるため,より規模を拡大した計測が可能である.近年,女性の痩せに関連した,健康問題が注目されいてる.本研究では,体格指数(body mass index: BMI)などにも注目し,痩せ傾向の影響についても注目した分析を行う.
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