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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Quantum gravity phenomenology based on S-matrix program

Research Project

Project/Area Number 22KF0253
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

野海 俊文  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (30709308)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) CHEN WEI-MING  東京大学, 大学院総合文化研究科, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywords散乱行列理論 / ランドスケープ / スワンプランド / ブラックホール熱力学 / 重力波
Outline of Annual Research Achievements

近年の理論研究により、量子重力理論には「場の量子論と一般相対性理論の枠組みでは捉えきれない非自明な整合性条件」が存在することが明らかになり、これらは総称して「スワンプランド条件」と呼ばれている。特別研究員と受入教員は主に、スワンプランド条件の解明とその宇宙論・素粒子論への応用を目指して共同研究を進めてきた。より具体的には、加速膨張宇宙において荷電ブラックホールのスペクトルや相関関数が満たすべき整合性条件を、ブラックホールの熱力学や散乱行列理論の立場から追究した。
研究期間の前半では、散乱行列理論の加速膨張宇宙への一般化を目指し、加速膨張宇宙における相関関数の解析性やユニタリ性を精査した。特別研究員が教員職への応募や家庭の事情で多忙であったこともあり、共同研究には当初見込みよりも遅れが生じ、競合していた他の研究グループに遅れをとったため論文出版にまでは至らなかった。その後、方針を変え、スワンプランド条件の1つとして提唱されている「弱い重力予想」に動機付けられて、加速膨張宇宙における荷電ブラックホールのスペクトルへの量子補正の解析を行なった。特に、弱い重力予想が予言する「極限条件の単調性」を用いることで、低エネルギー相互作用の係数が満たすべき不等式を導出した。この成果について現在論文を準備中である。
そのほか、研究期間中には、散乱行列理論の重力波物理への応用も行った。特に、回転ブラックホール連星についてpost-Minkowskian近似における2次のハミルトニアンを求めることに成功した。また、重力子と光子の散乱におけるアイコナール位相を計算することで、重力のファラデー効果を議論した。いずれの研究成果もJHEPで出版された。

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Published: 2024-12-25  

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