2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22KF0269
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松本 卓也 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40324793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BHINGARADIYA NUTANBEN 岡山大学, 医歯薬学域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 無機/脂質相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
in vivoの実験系として、異なる週齢のICRマウスの大腿骨を使用した実験を進めている。昨年度は普通餌を与えるコントロール群マウスのマイクロCT像ならびに組織染色像を時系列で獲得した。本年度は同様の時系列で高脂肪食を与えたマウスの飼育を完了し、大腿骨を取得のうえ、薄切組織切片を順次作製、染色像獲得を進めてきた。現在、染色が終了し、画像解析を始める段階にある。 また、in vitroの研究系として生体脂質を模した両親媒性分子を化学合成し、その石灰化物との親和性への影響について検討を進めた。まず、プルロニックFとポリエチレングリコールとを共重合させた両親媒性ポリマーを作製し、そのゲル化について検討し、最適なゲル形状を示す条件を選択した。その後、in vitroにおけるカルシウム、リン酸イオン供給の実験系を構築し、このゲル内での石灰化沈着について検討を行った。この無機イオン供給系としては、一般的な細胞培養培地にベータグリセロフォスフェートを添加した供給系、ならびに擬似体液を用いた供給系、両方の実験系を用いて石灰化を行い、それぞれでの良好な石灰化誘導を確認している。さらにこの材料を用いた迅速石灰化を確認するため、in vivoの実験系としてマウス頭蓋骨に欠損を作製したモデルを使用し、2週間、4週間の埋入による骨形成評価を進めている。これら実験を通し、骨化ならびに石灰化物沈着過程における脂質の役割について理解が進んできた。
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