2022 Fiscal Year Annual Research Report
Education for Sustainable Development: Role of Japanese Universities for Developing Global Citizens and Lifelong Learners
Project/Area Number |
22F22784
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日下部 達哉 広島大学, IDEC国際連携機構:CICE, 准教授 (70534072)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ISLAM MD TARIQUL 広島大学, IDEC国際連携機構:CICE, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2022-11-16 – 2025-03-31
|
Keywords | 持続可能性認識 / STEM教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、①日本のSTEM教育に関する資料の分析、②STEM教育に力を入れている日本の大学におけるインタビュー調査、③日本の大学生・大学院生、あるいは一般向けに対する質問票調査、といった主として3点の調査について、可能な限り進めていくことを目標としていた。 まず、①については、国内外のSTEM教育、ESDの概念等についての最新の研究資料を収集、分析するため、設備を充実させる必要があり、設備備品として、データ分析、資料収集に必要なPC、分析関連ソフトウェアを購入、論文執筆のためのより詳細なプランを作成した。②については、インタビューのアレンジを可能な限り進め、広島大学理学部の両角准教授、立命館アジア太平洋大学の山根助教らと、インタビューのアレンジを行った。③については、質問票作成を行い、実施に向けた基盤整備を行った。さらに、グーグルフォーム等を活用した質問票調査の実施について検討を深め、大学のポータルサイトなどを活用して調査票を収集する方法を研究した。 これにより、次年度から具体的な研究を推進する準備が整い、かつ、従来からの研究成果をまとめて、Handbook of Research on Innovative Digital Practices and Globalization in Higher Educationへ論文を寄稿、ほかにも3誌へ寄稿するなど、充実した実績となった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、若者、とりわけ大学生が、「持続可能性」についていかなる認識を有しているか、またその認識に、大学におけるSTEM教育がいかに影響を及ぼしているか、日本を事例に研究し、バングラデシュにおける同様の認識と比較研究を行うものである。この目標に対し、①日本のSTEM教育に力を入れている大学において、いかなる持続可能性に関する教育が行われているか、また学生らはいかにそれを受け止めているか、②バングラデシュでは、日本と比べて、いかなる要素が不足しているか、参照すべき点はどのような点か。これらを明らかにすることで、高等教育における持続可能性教育の、とりわけ途上国における推進可能性を見出す、という研究課題を明らかにすることとしている。 初年度である令和4年度、研究分担者であるタリクルは、11月に来日し、研究を開始し①について、理工系大学教員へのインタビュー~調査票の作成、配布~質的・量的分析といった調査の流れを構築、インフォーマントの具体的な情報を収集、また質問票による調査方法の具体的な流れを確認した。 このことにより、翌年度の4月以降、予定していたフィールドワークが即、始められる環境が整い、予定していた通り、研究が順調に進行した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年度において立案したインタビュー計画に基づき、STEM教育(主に物理学中心)を行っている大学(広島大学、筑波大学、立命館アジア太平洋大学、ほか)を訪問、データを収集する。また、調査結果を総合化し、質的分析を行う。さらに、質問票調査を各大学に可能な限り依頼し、100サンプル程度を各大学から収集する。それらは統計処理を行い、量的に分析する。収集した質的・量的データ、分析結果は、第13回アジア比較教育学会において発表される予定である。また、国連大学を訪問し、分析結果についての意見交換を行うことも予定する。
|
Research Products
(4 results)