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2021 Fiscal Year Annual Research Report

酸化シグナルをになう活性カルボニル種の植物細胞での受容機構の解明

Research Project

Project/Area Number 21F21383
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

真野 純一  山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (50243100)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) BISWAS MD. SANAULLAH  山口大学, 大学研究推進機構, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2021-11-18 – 2024-03-31
Keywords活性カルボニル種 / 植物ホルモン / オーキシン / プログラム細胞死 / 活性酸素 / シグナル伝達
Outline of Annual Research Achievements

植物において活性酸素(ROS)は発生・分化,ホルモン応答,ストレス応答に関わっているが,ROSの細胞内でのシグナル受容機構は未解明である。研究代表者は,ROSが膜脂質を酸化した結果として生じるアクロレインなどのα,β-不飽和カルボニル化合物(活性カルボニル種:RCS)が,ROSシグナルを媒介する物質であることを,植物のプログラム細胞死(PCD),アブシシン酸応答,オーキシン応答に関して立証した。本研究ではRCSを介した植物の酸化シグナル機構を解明するため,下記2つの実験を行った。
(1) タバコBY-2培養細胞のPCD開始ににおいてRCSの標的であることを見出した20Sプロテアソーム(20SP)β1サブユニット(PBA1)に対するRCSの影響を解析した。まずBY-2細胞から20SPの精製を試みている。
(2) 側根形成を促進するオーキシンシグナルをRCSが促進するときのRCSの標的の有力候補はTIR1タンパク質である。TIR1タンパク質へのRCS修飾によってTIR1-AUX-オーキシン複合体の形成が促進されることを表面プラズモン共鳴解析によって検証するため,精製TIR1タンパク質を得る必要があり,既報に基づき,TIR1タンパク質を発現させるプラスミドベクターを入手し,昆虫細胞での発現を試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究を遂行する外国人特別研究員の入国が,新型コロナ感染拡大防止のため,2ヶ月間遅くなった。このため研究開始が遅れ,現在に至っている。
TIR1タンパク質が昆虫細胞で十分に発現せず,原因を究明した結果,入手したベクターの塩基配列が既報と異なっていることが判明した。ベクターの構築をやりなおす必要が生じており,予定どおりの進捗が得られていない。

Strategy for Future Research Activity

1) タバコBY-2細胞を大量に培養し,20SPを精製する。さまざまなペプチド基質に対する20SPのプロテアーゼ活性を評価し,RCSによる20SP修飾が,それぞれの活性に対してどのように影響するか,とくにBY-2細胞で観察されたようにカスパーゼ3様プロテアーゼ(C3LP)活性を増大させるか,検証する。さらに20SPのどの成分にRCSが結合するか,とくにC3LP活性を担うβサブユニットにRCSが結合するかを修飾プロテオーム解析により検証する。
2) 昆虫細胞でTIR1タンパク質を大量に発現させ,精製する。これにRCS修飾を行い,オーキシンとAUXタンパク質との複合体形成能が増大するかを表面プラズモン解析により検証する。また,プロテオーム解析によってTIR1タンパク質のRCS被修飾部位を特定する。

URL: 

Published: 2022-12-28   Modified: 2023-08-01  

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